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闘技場に呼ばれた少年達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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闘技場に呼ばれた少年達 6

左側から声をかけられ頭を動かすと、そこには白衣を着た中年男性が立っていた。その男は、シェブデンをここに閉じ込めた張本人だ。
「この被り物はね、被る者の脳に直接作用して力を増幅させるんだよ。被っている間だけだがね」
は笑いながらそう言った。
「それでは被ってもらうよ」
シェブデンの頭にミノタウロスのマスクが被せられる。そして男が何やら呪文を唱えると被り物の内側に液体が満たされていく。
それと同時に頭の中に様々な情報が入って行くのを感じる。
(これが……力?)
次の瞬間、体が内側から爆発したような衝撃が走った。
「ぐあぁああああ!」
シェブデンは叫んだ。その左右で縛られている少年達も同様だ。
そして次の瞬間にはシェブデン達はミノタウロスの力を得ていた。
シェブデンは自らを縛る鎖を破壊し、本物のミノタウロスの様に雄叫びを上げた。
「これは予想以上だ」
白衣を着た男も驚きの表情を浮かべている。シェブデンはこの牛のマスクの力を最大限に引き出したのだ。
「さて次は……」
白衣の男がそう言いかけた時だった。
突如闘技場の壁が吹き飛び、一人の男が飛び込んできた。
「な、なんだ!?」
「貴様!何者だ!」
その男は黒い獅子のマスクを被り、右手に剣を持っていた。
シェブデンは本能的に危険を感じ取った。この男は自分よりも強い。それも格が違う。
だが同時に、その圧倒的なまでの強者を目の前にして高揚感も感じていた。
(俺はもっと強くなりたい)
ミノタウロスの力を得たことによりシェブデンの精神にも影響が現れ始めていた。
黒いライオンマスクを被った謎の人物は、闘技場を見渡し状況を判断していた。
(なるほど、これはまずいな)

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