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闘技場に呼ばれた少年達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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闘技場に呼ばれた少年達 1

「おいお前ら、着いたぞ。これからは、ここがお前ら達の家だ」
「うわ…」
 馬車の外に出て、シェブデンはぽかんと口を開けて呆けた声を出す。

 それは他の面子も同じで、しばしまともな言葉が出てこなかった。

 それほどまでに、その建造物は巨大だった。石造りの堅牢な外観で、カーブを描きながら左右に広がっている。恐らく、建物自体が円形になっている。
四階建てくらいの高さで、石の壁が果てしなく続いているかのような異様に、シェブデンは驚きを隠せない。

 今まで見たどんな建物よりも巨大で、威圧的で、未知だった。
「なんか、大きすぎて、ちょっと怖いね。」
僕より二つ年上のエミリア姉ちゃんが僕の手を繋いでくれた。
「これ、ほんとに家なのかな?」
子供たちは僕とエミリア姉ちゃんだけじゃなく、他にも10人くらい子供たちが馬車に乗せられてきた。
そして、みんな孤児だった。

僕達は男の指示で建物に入った。
明らかに家という感じではなかった。複雑な構造をしていて迷路のようだ。
こんな所に住めと言うのだろうか?
しばらく歩いていると、奥には暮らせそうな部屋らしいものはあったので安心した。
「でも、嵐が来ても壊れる心配はなさそうだね。」
でも、廊下には鎧やら、槍や、剣のような武器が飾ってあった。
家というより要塞みたいな感じだ。
「ここがお前たちの部屋だ。」
男がドアを開けると僕とエミリア姉ちゃんは部屋に入った。
部屋自体は普通だった。だが、闘士らしい男達の戦う様子が描かれた壁画がいくつもあった。
白と黒だけで描かれたその壁画は筋肉がはっきりと描写されている。様々な技を掛け合う様子がびっしりと壁を埋め尽くしているのだ。

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