花嫁サークル!! 95
「うん……」
寝起き一番の濃厚な精液を飲むのは担当者の特権。
しかしルナは悠の興奮を優先し、それを愛にも分け与える。
今日初の射精であることを知らない愛は、頬を赤くしてルナの手に舌を這わせた。
恥ずかしそうに悠へ目配せしつつ、その飛沫を舐め始める。
一方純華は、綺麗になったイチモツを仕舞い込み
「まどか、もういいですよ」
と合図をする。
そして、目隠しをとったまどかに笑顔で手のひらを差し出す。
「いかが?」
「えっ……と……」
悠の方を見たまどかは、恥ずかしそうに純華の手のひらに顔を近づけた。
時計の針は昼の3時を回っていた。
「……とまぁ、こうなっています」
ルナはそう言うとチョークを置き、パンパンっと手を叩いて粉を払った。
黒板に書かれた図面を見る悠は、思わず唾を飲み込む。
今説明されたことは会計の仕組みとレクリエーション係についてだ。
レクリエーション係は純華と里奈があたっているが、基本的に彼女たちは案を纏めた後の具体策を練ることを主な役割としている。
純華の家庭環境と里奈の発想力を組み合わせ、具体例が実現可能かどうかを照らし合わせるのだ。
例えばバーベキュー。
これは、夜伽も含めて里奈が提案した。
急に変わってしまった生活環境についていけないことはルナが既に予測しており、そのために何をしたらいいかというのは事前に話し合われていた。
そしてバーベキューのタイムスケジュールを里奈が組み、場所は純華が提供したということだ。
イベント行事は全て2人が決めているわけではない、ということである。
「次の議題に移りたいのですが、何か聞きたいことはありますか?」
悠は
「ないかな、今のところは」
と首を横に振った。
思った以上にしっかりした組織なんだ、と改めて思い知らされたのだ。
そのため、ルナの言葉の全部を上手く理解できていない。
「おまたせ〜」
ルナが黒板の文字を消していると、美穂が教室に入ってきた。
いや、彼女だけでなく、ぞろぞろとサークルメンバーが入って来る。
そして愛たちのように、廊下の机にかかった椅子を持ち込んで腰を落ち着けた。
「……なにこれ」
固まっている悠。
「言ったじゃないですか。『次の議題に移りたい』って」
ルナは意味深な笑みを浮かべ、再び仰々しく「メイド喫茶」と黒板に書く。
「3時半になったので、ミーティングを始めます」
昼からの部活である夕貴を残し、ミーティングが始まった。
今日のこの時間からが、申請までに集まれる人数が一番多かったのだ。
当然のことだが、生徒集会の前に学校の出店許可が必要である。
学舎に出店できるものなのかどうかを判断する義務が、学校にはあるのだ。
「まず始めに、悠様の出店許可をいただきたいのですが……」
「え? 俺?!」