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花嫁サークル!!
官能リレー小説 - ハーレム

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花嫁サークル!! 93

「え? 店出すの?」

悠は耳を疑った。
何故なら、ルナの率いる団体はその名も花嫁選考サークル。
どのような団体か言及されれば身も蓋もない。

「心配には及びません」

ルナは彼の心中を読み、説明を続けた。

「サークル名は『花嫁修行サークル』で申請します。活動内容は料理研究会。つまり、料理のレシピを考え、皆で作り、試食する……そんな団体だということでいきますっ」

「料理のお披露目としての喫茶店。捻りを加えてメイド喫茶……ですわ」

純華がそう補足し、ニコッと首を傾ける。

「それに、会計も結構辛いものがあります」

「愛っ?!」

悠が声のした方に目をやると、愛が教室へ入ってくるところだった。
続いてまどかが現れる。

「遅れてごめんっ」

と言いつつ、持ってきた椅子に座る二人。
急いでいたのか、白と水色がベースのユニフォームを纏ったままだ。

「食費に生活用品、アイテムでしょ? それから……」

指を折りながら愛が財布の苦しさをアピールする。
因みにサークル参加費は月額500円。
月8000円が正式なサークルの収入なのだ。
正式な、というのには訳がある。
一週間で均等に割り振られた担当者が使える持ち金は、アイテムを購入するために支給される。
食費は買い出しがあったりなかったりするので、一時的に立て替え、レシートを元に会計から出費されるのだ。
アイテムとはつまり、悠のフェチポイントを抑えるツールのことである。
物によっては、担当者が自分でプラスアルファを負担しているのである。
例えばルナのローター。
担当週でない時に購入したので全額自己負担だが、持ち金を使用しても足りない。
必然的にプラスアルファが発生するのである。
ネット通販での購入なので、送料も軽視はできない。
逆に、美鈴のようにアイテムを購入しなかった場合は、会計に戻される。
次週の担当者にキャリーオーバーされることはないのだ。
その代わり、バーベキューのようなイベントに使用されるのである。
そして原則として、会計を使用する際にはレシートや領収書が必要だ。
ないとは思うが、不正に自分の財布に入れさせないためである。
よって会計は、会計自体が不正を働かないように、監査長の愛と補佐の志穂の二人がいるのである。

「………………」

悠は言葉を失っていた。
思ったよりもしっかりした内部事情に、半ば感心していたのだろう。
彼はサークルの仕組みをあまり深く知らないのだ。
知っているのは、せいぜいルナが責任者で夕貴が副責任者ということくらいである。

「あのさ……」

「わかっています。サークルのこと、知りたいんですよね?」

ルナは怪しく微笑む。

「その前に、少し休憩しませんか?」

何処から取り出したのか、彼女はウェットティッシュでチョークの汚れを拭った。

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