花嫁サークル!! 91
「あ、お疲れさまです」
立ち上がった美鈴はペコリと頭を下げた。
類い稀なサークルといっても、それなりの上下関係はあるらしい。
「いつも同じ絵、描いてるの?」
遅れて悠も輪に入る。
「ここで、時の流れを重ねたいな……って思ったら、勝手に描いちゃってるんです……」
頬を赤くしながら、美鈴はキャンバスに目を遣る。
「素敵ですねっ」
純華は瞳をキラキラさせ、同じようにキャンバスを覗いた。
「矢野ちゃんの……思い出の場所……」
独り言のように言うと、ルナは何処か遠くを見るように川の方へ視線を向けた。
「しっかし上手いよな。初めて見たときも思わず『うま〜』って言っちゃったくらいだし」
「ぁ…………」
小さく声を洩らした美鈴は、俯き加減になって悠の方を見上げる。
顔を更に赤くし、何か期待したような眼差しを彼へ注いでいる。
「え……?」
彼女の様子に半ば困惑している悠は、何かを思い出してハッとなった。
以前、美鈴とここであった時のデジャヴのような感覚。
目の前の彼女の表情、仕草。
「もしかして……」
彼の中で全てが繋がっていく……。
「美鈴ちゃんが俺を好きになったのって……」
ルナの表情が人知れず曇っていく。
しかしそれは、彼に背を向けているため誰も気付かない。
ただ、寂しげに音を奏でる川の流れが、彼女の心境を物語っている。
「絵を誉めたから……かな?」
「……はぃ」
美鈴は肯定し、悠の体に腕を回した。
人目も憚らず甘えたように顔を埋め
「ありがと、ございますっ……気付いてくれて……」
と、涙声で告げた。
彼は美鈴の髪を優しく撫でる。
そこにそっと柔らかい風が吹き抜けた。
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「ゆっ、悠さまぁっ! もっとくださいぃぃっ!」
悠の上で腰を振り乱すルナ。
先程出されたゴムをそのままに、次の絶頂を求めて彼女は腰を振り立てる。
ルナの勢いに感化された純華も大胆に乱れたのだが、しかし今は限界を迎え、使用済みのゴムをくわえたまま床に倒れ込んでいる。
そして半ば襲われるような形の悠は、ルナの豊乳に顔を埋めて柔肌の愛撫を受け、またイチモツを膨らませていた。
「悠様っ、悠さまぁっ……イクぅぅん! んんぅっっ!」
最早何度目の射精かも彼は覚えていない。
そんな彼の飛沫を感じて身を震わせるルナは、全身の痙攣が治まると、甘えたように唇を重ねた。
時折尿道の残りを絞り出すように膣口で締め付けながら、舌を捩じ込んで積極的に絡ませる。
達する瞬間の、頭が真っ白になっていくような感覚。
それは一瞬であってもルナの心を快感が覆い尽くす瞬間だ。
しかし、副作用のごとく悠への想いが大きくなって蘇ってくる。
そして彼女はその想いに伴っている寂しさの感情を真っ白に掻き消すため、再び腰を揺するのだった。
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