花嫁サークル!! 80
上気した様子で迸る精液を見ていた結衣は、得も言われぬ表情を垣間見せ、しかしそれを悟られないように身を起こす。
「んっ……」
口内の物を飲み込んだ花音も身を起こし、
「勉強しよっか」
と机を片付け始める。
「名前で呼んでいいから……」
そう呟いた結衣は、花音の手伝いに回る。
流し台の前に立つ二人の背に、悠はこれからのことを考えていた。
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悠の通う高校は一応進学校という認識を持たれている。
2年間で3年生までの課程を終え、残り1年は受験対策に充てられるのだ。
従って、花音たちが悠のテスト勉強に付き添うのは、復習にもなるのである。
「ふぅー……」
一区切りつき、悠は大きく息を吐いた。
花音もシャーペンを置き、伸び上がっている。
結衣は小説に目を走らせていた。
「何読んでるんですか?」
ふと悠が声をかけると、彼女は視線を上げ、赤い顔で本を差し出す。
「結衣は変態さんなの」
花音が言うように、結衣が読んでいたのは官能小説だった。
しかもSM調教もの。
これは、気を遣う悠に施された結衣の作戦である。
遠慮せずに、好きにしていいと言うメッセージなのだ。
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「はいっ、あーん……」
花音に促され口を開ける悠。
そこに、ふぅーっと息をかけられた豚キムチが運ばれた。
「たくさん精力つけてねっ」
無邪気に微笑む花音だったが、それの意図することは笑えることではない。
結衣は我関せずといった様子で小説を読み進めている。
今度のものは純愛ライトノベルだ。
二人とも何故かブルマに着替えていた。
赤いブルマと体操着、そして紺のワンポイントハイソックスである。
言うまでもなく、悠のフェチポイントだ。
食事が終わると花音は食器を片付け始める。
結衣は小説に栞を挟み込むとそれを仕舞い、代わりに別の小説を出して悠に渡した。
それにはいくつか付箋の貼られた箇所がある。
「それ、やるから……」
そう言う結衣の顔は赤らみ、視線も伏し目がちだ。
「はあ……」
間抜けな声を出した彼は、はじめの方にある付箋の箇所を開いてみる。
文字を目で追うに従い、下半身の疼きを感じているようだ。
「台詞言って」
「え? あ、はい……」
悠は軽く咳払いをする。
「め、牝犬なら……牝犬らしく、媚売ってみな……?」
それを聞いた結衣の顔はさらに赤くなる。
「はい……悠様」
「え?」
困惑する悠を他所に、結衣は四つん這いになって彼の股座に擦り寄った。
ズボンの上から彼の股間に頬擦りし、淫らに腰を振ってみせる。
「ん……結衣の牝穴に、悠様のオチ○ポをお恵みください……」
「あー! ずるいよ結衣っ!」
異変に気づいたのか、花音も早々と悠のところまで駆け寄り、同じ様に頬擦りを始めた。