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花嫁サークル!!
官能リレー小説 - ハーレム

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花嫁サークル!! 71

「あの、ね? 全部ホント。昔のことも、サークルに参加した理由も、久遠が好きなことも」

「なにそれっ」

「だから……」

そう言いながら、まどかはフェンスの向こうに視線を向けた。

「……あいつ、私が泊まった日、何もしなかった。私のこと……知ってたから……」

カッコよすぎるよ、と呟きながら天を仰ぐ。

「ルナにも話したよ? 昨日の朝……目的が変わったって」

「……単純」

「自分でもそう思う」

二人の表情が綻んでいく。

「ごめん……痛くなかった?」

頬にあてられた愛の手に手を重ね、まどかは首を横に振った。
愛の態度は確実に変化していた。
そしてまどかもまた、愛に対しての接し方が変わっていた。
悠に本気である彼女に、冷やかしに近い感情を持っていた自分を情けなく思っていたのだ。
それは、まどか自身が彼のことを想うようになって、より痛感していた。
だがしかし、それによって互いに親近感や友情のようなものが芽生え始めている。
今までいがみ合うことしかしなかった二人は、悠という存在を介して確実に歩み寄っていたのだった。

────────

「まず、敬語を把握して……」

「へぇへぇ……」

愛の解説に渋々といった様子で声を洩らした悠は、古典の教科書を覗き込む。
それを彼女は、眼鏡のレンズ越しに眺めていた。
普段コンタクトの愛は、部活のない日は眼鏡を使用している。
楕円のレンズを桃色のフレームが囲い、いつにも増して知的な雰囲気を醸し出していた。
時折見せる、彼女の特徴的な悪戯な笑顔は、眼鏡をかけただけで妖艶なものへと変わってしまう。

「もうすぐできるよー」

台所に立つまどかは二人に声を投げ掛け、晩ごはんの仕上げに取りかかった。

「じゃ、ご飯にしましょ?」

愛は眼鏡を外して目頭を押さえ、悠は背後のベッドを背もたれに大きく伸び上がる。
二人は机の上を片付け、そこは食卓へと変貌を遂げた。



シャワーを浴び終えたまどかは、悠のカッターシャツを羽織っていた。
目には闇をもたらすアイマスク。
ただ、昨夜と違って手は解放されていた。
愛も悠のカッターシャツを羽織り、こたつ机を椅子がわりに座っている。
後ろに手をつき、仰け反るような姿勢でスラリと伸びる白い足をクロスさせた。

「悠様の勉強の前に、まどかの勉強も見てあげないとね」

妖艶に笑う愛は、ベッドに腰をかける悠とその前にへたり込んでいるまどかとに目配せをした。

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