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花嫁サークル!!
官能リレー小説 - ハーレム

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花嫁サークル!! 33

そんな生徒も行き交う中に、見覚えのある顔がある。
純華だ。
純華が腕時計に目を遣っている姿が、悠の目に留まったのだった。
彼が声をかけようと立ち上がった時、小さな影が純華に走り寄っていく。
その制服は桜女附属のものではなく、悠と同じ高校のものだ。

(あれって……里奈じゃないか?)

背丈や雰囲気からそう推測した悠。
彼女たちは少し言葉を交わしたあと、雑踏の中へ紛れて行く。

「……ちょっと」

「え?」

声のした方に首を振ると、そこには怪訝な面持ちの紗耶がいた。
立ったまま遠くを見ていた悠は、端から見てとても怪しい人物に見えるようだ。

「あ、あははっ……終わったのか?」

紗耶は表情を崩さずに頷く。
片手に何日か分の食材の入ったスーパーの袋を提げていた。

「持とうか?」

苦笑いで訊く悠に、彼女はそれを差し出した。
ボブカットの黒い髪をふわりと翻し、紗耶は一人スタスタと歩き出す。
彼は、忘れかけていた違和感が再び沸き上がるのを感じながら、彼女の後を追った。

────────
けたたましい音をたててドアが閉まった。
静寂の中に、不規則な雨音が混ざり込んでいる。
悠は台所の辺りに重たい袋を置き、先に室内に入った紗耶の方へ目線を遣った。
彼女は手提げ鞄を静かに置くと、クルリと振り返り、辺りを見渡す。
何かかける言葉はないかと幾つかの単語を頭に浮かべながら、悠は、エプロンを手に取る紗耶を無意識のうちに目で追っていた。
雨足が強くなり、どことなくもの寂しさが込み上げる。
紗耶と入れ替わるようにベッドに歩み寄った彼は、その縁を背もたれに胡座をかいた。

パサッ

(……え?)

雨とは異なった音が確かに悠の耳に拾われた。
音源の方を窺った彼の頭から、構成されつつあった文章が崩れ去っていく。
無理もない。
彼の眼中に、上半身をさらけ出した紗耶がスカートに手をかける様子が飛び込んできたのだから。
そして

パサッ

と、先程と同じような音が一瞬響く。
それは、床に衣服が落ちる音だった。
パンツとソックスだけになった彼女は、悠に背を向けたままエプロンを身に纏う。
不完全だが、所謂『裸エプロン』のそれに近い格好になったのだ。
悠の喉を生唾が下りていった。

「きゃっ」

短い悲鳴を上げた紗耶。
制服を拾おうとしたその瞬間、後ろから胸を鷲掴みされたのだ。
彼女の真意など頭の片隅に追いやられ、性欲が悠の体を動かしてしまったらしい。
紗耶は特に抵抗する様子もなく、彼の掌で弄ばれる乳房から快感を汲み取っている。

「はぅぅっ!」

彼女の体が小さく跳ねた。
白いナイロン質のパンツの中で、玩具が微動を始めたためである。
ノイズのような雨音に、紗耶の喘ぎが溶け込んでいた。

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