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花嫁サークル!!
官能リレー小説 - ハーレム

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花嫁サークル!! 227

 ――気付いたら……好きでした。

理由などわからない。
知らず知らずのうちに悠に惹かれていた夕貴。

「で? 何が違反なわけ?」

 ――どうして、悠をフった私のために……応援に来てくれたの……?

「それは直接の理由じゃないんだよね?」

「ううん……」

夕貴の代わりにルナが首を横に振った。

「どちらも否定すると、夕貴は……」

リスクの高いセーフティゾーンに身を置くことになる。
罰則を受ける事はないが、正式候補になれる可能性は無に等しい。
従って夕貴は、それを恋のきっかけとしてルナに伝えている。
そうすることで、副サークル長に就く後ろめたさがなくなったのだ。
皆と同じ条件を自ら設け、メンバーの一員という実感を得られたのである。
しかし副サークル長が規定を犯したことで、面目がない。
夕貴の口数が少ないのはそのためであった。

「なら、規約を守ればいいじゃん」

そう言ったのは愛だ。
部活から戻ってみれば、こんな状態だったのだ。

「副サークル長らしく、守り抜けばいいんじゃない? 何をそんなに気にしてるの?」

愛は微笑みながら続ける。

「夕貴は副サークル長なんだからさ」

「……なら、私も受けようかな」

「ルナ?」

意味のわからない提案に、夕貴は疑問符を浮かべる。

「副サークル長はサークル長の補佐をすること。持ちつ持たれつなんだよ」

屈託のない笑顔のルナ。

「ね? 副サークル長さん?」

「ルナ……」

「……サークル規定第9項、内容は当人、及び久遠悠様には非公開」

愛はそう呟きながらドアを開けた。

「行きましょ」

「………………うん」

ルナと夕貴は、茜の差し込む廊下へ出て行った。

「どうする?」

後に残された15人。
まとめ役のいない中で、罰則の話し合いが始まる。

「なんか……やりづらくない?」

「そうね。剃るだけにしましょうか?」

「そ、剃る……?」

小春の言葉の意味が理央にはわからない。

「理央先輩は知らないんでしたね……」

規約内容を把握していても、実行内容の記録はない。
罰則は基本的に全員参加のため、内容をデータに残す必要がないのだ。
以前行われた罰則を聞き、理央はいつもの調子で騒いでいていた。

「……厳しい方がいい」

「まどか?」

「厳しい方が、サークルの一員だと思えるから……」

その不思議な原理を、まどかは身を以て知っていた。

「賛成」

結衣は端的に同意を示す。

「……内容はどうするのです?」

「ん〜……焦らす?」

「二番煎じ、芸がない」

愛の提案は紗耶によって見事に切り捨てられた。

「……あっ、逆なんてどうかな?」

「「逆、ですか?」」

花音の言葉にメンバー達は身を乗り出した。

「あれは……狂うよ……」

体験済みの花音は妖しい笑みを浮かべている。

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