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花嫁サークル!!
官能リレー小説 - ハーレム

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花嫁サークル!! 226

「花音先輩……練乳、忘れましたね……?」

冬香が苦笑気味に痛いところを突く。

「悠様!」

「あ、はいっ」

呆れ半分に彼女たちを見ていた彼に、突然ルナが声を張り上げた。

「おっきくしないでくださいっ」

残りの半分が興奮だったためか、彼の股間の辺りは少し膨らんでいる。

「皆も、悠様がいるからって求めないのっ!」

「それは久遠君が決めることじゃない?」

忠告に反発した声が上がった。

「いつでも」

「どこでも」

「何度でも」

「悠様の」

「ご命令には」

「「絶対服従〜っ」」

……リハーサルでもしたのだろうか。
ルナと夕貴を残し、他のメンバー達は目を輝かせている。

「はぁ……夕貴も何とか言ってよ」

頭を抱えながらルナは夕貴に助けを求めた。
サークルには悠が干渉できる事とそうでない事がある。
夏休みに行われた罰則はその一例だ。
今回の件も、出店許可以外のことは全て悠の思いのままというわけにはいかない。
あくまで彼は、一アドバイザーとしての存在でしかないのだ。
にもかかわらず、彼女たちは悠へ媚びようとする。
床に猫まんまを置いた夏希。
彼女は猫として、残飯漁りをねだった。
今から練乳をあしらうと言った花音。
練乳とは何なのか、彼女の視線を追わずとも容易に推測できる。
だから彼は呆れ半分興奮半分なのだ。
正式候補になったがための弊害。
しかも昨日、昼休みにもかかわらず肉棒を与えられたことで、彼女たちのアピール意欲も増していたのだった。
だが、このままご奉仕タイムに持ち込むわけにはいかない。
当日までに確認しておきたいことは山ほどあるのだから。
それに、

「……皆は……初めから約束を破るつもりだったの……?」

愛との約束がある。
お楽しみはとっておくという、あの約束が。

「……ごめん、ルナ」

「え?」

謝罪を述べたのは夕貴だった。
全く予期していなかったその言葉に、彼女は珍しく沈着を揺るがせる。

「私に……こんなこと言う資格、あるのかな……?」

「ちょっと夕貴っ。副サークル長が何言ってるの?!」

ルナはそう言った後で、夕貴にその台詞を吐かせたものが何なのかに気付く。

「ううん……私は規約を……約束を破った……」

「「え?」」

夕貴の様子が尋常ではない。
そのことに、メンバーは漸く気付く。
悠には夕貴が平生でないことはわかっていたが、その原因までは知り得なかった。
しかも、未だに思い当たる節がない。
規約違反と言えば、恋に落ちたきっかけを直接彼に伝えること。
夕貴がいつ、どこで口にしたのか……悠にそんな記憶はなかった。

「悠様……席を外していただけますか?」

「あ……おぉ……」

彼は腑に落ちないながらもルナの申し出を聞き入れ、静かにその場を離れた。

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