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花嫁サークル!!
官能リレー小説 - ハーレム

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花嫁サークル!! 160

それはやがて共鳴を始め、高くなり響き、重なりあっていく。

「お願い……んん! もっともっと、あっ! 中にっ、入ってきて……ひぅうっ! ぁっ! 私のっ、そばにいてっ……ぇぇ……ゆっくんっ! ゆっくんっ!!」

「ルナっ……く……」

「んあぁぁぁっ! んんんっ! ん……んくっ……」

ルナの中を満たしていく熱い想い。
迸る悠の脈動が彼女を震わせる。
身体中に染み込んでいくような熱にあてられ、頭が真っ白になっていく。
重なりあえた嬉しさに、ルナはいつまでも余韻を噛み締めていた。
彼の優しい温もりの中で……。



「ルナっ……大丈夫……?」

悠たちがそのドアを開けると、すかさず小春が駆け寄ってくる。

「久遠くんっ!」

「は、はい!」

珍しく厳しい口調の小春に悠は背筋を正した。

「私にも怒って」

「…………え?」

予期せぬ事態である。
次々と立ち上がる面々は、一様に叱れと彼に詰め寄った。

「ルナ、あなたも叱って」

「…………え?」

悠と同じようなリアクションをとるルナ。
訳がわからない。

「私、ルナの後を追えなかった。あなただけが悪い訳じゃないのに……」

「ううん、違う。私が「違わない」

ルナの言葉は、潔いくらいに遮られた。

「あなたは一人で背負い過ぎよ。私たちもサークルのメンバーなんだから、たまには頼りなさい」

ルナは初めて知った。
本当は、こんなに沢山のメンバーがずっと自分を支えていてくれたことを。
悠への想いや嫉妬が先だって、それを閉じ込めることに痛みを感じ、それを悟られないようにしていた。
サークル長という立場が、もっと大事なものを見えなくしていたのかもしれない。
今、里奈の言葉を本当の意味で理解できる。
仲間……友だち……。

「だから、久遠くん。私もルナと同じように怒って」

「あ、いや……それはできない……かな」

何しろ、彼は怒っていないのだから。
いや、正確には怒っていたのだが、声は上げていない。
責めろと言われて逆に怒りをぶつけづらくなったのである。
ルナの覚悟を垣間見て、既に自分で自分を責めている彼女を見つけることができたのだ。
追い討ちをかけるようなことはできなかった。
それで彼は冷静に考えてみることができたのだ。
理央を強引に引き込んだとは考えられない。
彼女は自分の意思でサークルに入ることを決めたのだろう。
それなのに責めろというルナは、本当は責めて欲しくないのではないか、と。

「どうして?」

「あの、実は……ね」

その疑問に答えたのはルナの方だった。
あの後何があったのか、彼女は包み隠さず説明する。
正式な候補になったことも、全て。

「ふ〜ん……」

美穂の感心したようなその声は、何処か妖しい余韻を残していた。

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