花嫁サークル!! 118
「そろそろ戻ろっか」
「うん……」
釈然としない様子ながらも、夕貴は手を引かれる勢いを借りて立ち上がった。
どうしてもルナのことを恋敵の存在だと割り切れない部分がある。
しかし、だからと言ってルナのことを悠に伝えることは自爆行為に近い。
過去に告白されたと言う多少のリードを自ら縮める結果になることは目に見えていた。
まぁ、ふったと言うマイナスポイントもあるにはあるが。
軽く尻の辺りを払った夕貴はルナの手をしっかりと握り返す。
そして二人は、純華の別荘へ向かった。
「サークル規定第4項、ならびに第9項に則り、まどかに罰則を下します」
長い日も落ち始めた夜の入口。
昼御飯兼夕飯を食べ、シャワーを浴びた後に開かれた集会は、ルナの厳格な言葉で始まった。
昨日の疲れを思ってか悠に性的行為は何も行われず、少なからず回復はしている。
それにはちゃんとした理由があるのだが、悠はそのことに全く気づいていない。
まどかが罰則を受けることは知っていたのだが、今日実施されることはおろか、内容さえ知らないのだ。
「また、愛から申し出によって、彼女にも罰を受けてもらいます」
愛は堅い表情のまま深く頷いた。
「最後に確認するけど、サークルを辞める気はないのね?」
まどかに振られ、彼女も頷く。
「……じゃあ、サークル規定第9項にあるように、2人に『屈辱的な性行為を施行』します。内容は事前に決めた通り、変更はありません」
事前に決めた内容は愛とまどか、そして悠には知らされていない。
悠はサークルのメンバーではないために、いくら彼でもサークル内のルールには干渉できないのだ。
「脱ぎなさい」
端的に鋭い指示が飛ぶ。
2人に拒否権はなく、おずおずと衣服に手をかけた。
屈辱的な性行為とはどのようなものか想像しながら。
ただでさえ負けず嫌いの彼女たちは、人一倍の屈辱を感じるに違いない。
メンバーに取り囲まれるなか、2人だけ裸体を晒していく。
「しゃがんで、脚を開いて……もっと」
フローリングのヒヤリとした感触を臀部に受けながら、愛とまどかはルナの指示に従った。
「始めるよ」
「「…………………」」
「返事はっ?!」
「「は、はいっ……」」
声を荒げるルナに2人の背筋が跳ねる。
美穂が愛の陰毛に、千秋がまどかの陰毛にシェイバースプレーを吹き掛けた。
「うそ……っ」
まどかが悲鳴に似た声を絞り出す。
剃刀があてられ、愛は覚悟を決めたように目を固く閉じた。
「しっかり見て?」
結衣の声が愛の行為を諫める。
恥部が綺麗に剃り上げられていく瞬間。
何よりも、悠に見られていることが一番の羞恥である。
そう……そういった点で、悠はこの場に必要なのである。
「ほら……悠様に見せるの」