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近所のお姉さん
官能リレー小説 - 年上

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近所のお姉さん 32

「何故!?どうして、夜明けまで捜索を始めてくれないんですか!!」
「こうしてる間にも京子と裕也くんは・・・」
「納得のいく説明をして下さい!!」
スキーの最中に裕也と京子と離れ離れに成り、更に間の悪い事にスキー場が猛吹雪に見舞われた為、景子たち三人は一足先にスキー場のラウンジに避難した。
二人もスグ避難して来るだろうという彼女達の楽観的な予想とは裏腹に、雪が降り始めて一時間を越えても二人はラウンジに非難して来ず、携帯電話の通話も繋がらない。
吹雪も止む気配は無く、思い余った彼女たちは、山岳警備隊の隊員に友人たちの救助を訴えたのだった。
「今日の大吹雪で山の地形も変わっているので、手がかりも無く動くと二次災害の危険性が在るのです・・・幸い天気予報では、この吹雪は明日の朝には止むそうなので、それなら明日吹雪が止み、明るく成ってから捜索した方が良いと判断しました・・・何か?」
「「「うっ・・・」」」
「なぁに安心しなさい・・・この山はそれほど深い山じゃないし、イザと言う時の避難小屋も幾つも用意されています・・・大事には至らないでしょう・・・」
髭面の山岳警備隊の隊員はそう言って彼女たちを安心させるように笑ったが、景子たちはそれを聴いても尚も不安そうに窓の外を眺めるのだった。
(裕也くん・・・まだ小学生の貴方に頼るのもどうかと思うけど、京子の事を守ってあげてね・・・)

その頃、京子と裕也は…

ビョオオオオオォォォォォ…ッ

「きょ…京子お姉ちゃん…僕もう歩けないよぉ…」
「ダメよ裕也くん!頑張って…!」
二人は吹きすさぶ吹雪の中で立ち往生していた。
まさに一寸先は闇、どちらへ向かって進めば良いのかさえ判らない。
重いスキー靴を履いての歩行も二人の体力を少しずつ奪い取っていた。
(どうしよう…?このままじゃ私達、本当に…)
ここまで裕也を励まし続けて来た京子だったが、この絶望的状況に希望を失いかける…。
だが、運命は二人を見捨ててはいなかった。
「!!……あれは…山小屋!?」
何という幸運か、二人の目の前に登山者用の山小屋が姿を現したのであった。
「…そうだわ!!裕也くん!!山小屋だよ!!あそこに行けば助かるよ!!」
絶望の闇の中に一筋の光明を見出した京子は興奮して半ば叫びながら裕也の肩を揺すった。
「…うん!これでもう大丈夫だね!」
そう言い、二人は山小屋へと急いだ。

そして二人は山小屋に辿り着き、その中に入った。
これでひとまずは安心だ。
「ふぅ〜、なんとか助かったわね」
「う、うん」

ぐぅ〜

安心した次の瞬間、裕也のお腹から空腹の音がした。
しかし、今の二人には食料は無い…
「じゃあ、小屋の中を少し探ってみましょう。何か有るかもしれないわ」
「うん!分かった!」
二人は手分けして山小屋の中を探索した。

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