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奴隷王
官能リレー小説 - ハーレム

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奴隷王 6

「よお遅かったな!」
約束の時間に遅れる事十分。俺は親友との待ち合わせ場所に付いた。
「悪い!悪い!」
俺は親友であるカドモス子爵に手を挙げて謝る。
「まあいいさ!それで今日は何人ぐらい買うつもりだ?」
「そうだな・・・まあ出物を見てからだな」
今日は月に一度開かれる奴隷市場の競売日だ。帝国中から集められた奴隷は大体この市で取引される。
「良いよなお前は・・・親父さんの後を継いだお蔭で今じゃ公爵様だ!確か第二王女殿下との婚約も決まったんだろ・・・全く人生万々歳だぜ!」
カドモスは良い奴なのだが、歯に衣着せぬ物言いの奴で言い難い事も平気で言う。もっともそう言う所が気に入って友達付き合いを続けているのだが。
「おやおや・・・たしかお前、結婚するのが嫌で逃げ回ってると聞いてるぞ!この間伯爵(カドモスの父親)に息子が放蕩で困ると愚痴られたよ!」
「ああ勘弁してくれ!それより急がないと競売が始まるぜ!」
そう言うとカドモスは自分の奴隷を引き連れサッサと自分のボックス席へ急ぐ。
「逃げたな・・・」
「ご主人様・・・我々も参りましょう」

アイは大きなお腹を揺らしながら、俺を先導し席へと導いて行く。アイはこのザザビーズの通路を完全に記憶している。何を隠そう彼女もまたこのザザビーズの奴隷オークションで手に入れた奴隷だ。
このザザビーズは奴隷売買業者の中でも屈指の名門であり、ザザビーズ出身の奴隷は皆質が良く帝国貴族の御用達に成っている。
同時にこの奴隷オークションは貴族の社交場でもあり。
より高額で奴隷を入札することは貴族の間ではステータスになる。
「さて今日はどんな奴隷が売りに出されているのかな?」
俺はボックス席に着くと見えやすいように、双眼鏡を構える。
「ふむ、やはりこの季節だとガキの労働力者が中心か…」
季節は夏から秋へ収穫期が間近に控えている。
その後に行われる収穫祭は格好の金儲け市場。
出費がかさむが実入りもでかいのだ。
「リョウ様も男の奴隷をお買いになるのですか?」
「掘り出し物があればな」
「おいおい、男の労働力はきっちり確保しとけよ、ガキでもなんでもでないと冬に泣きついても知らないぜ?」
「相変わらず口の減らないやつだ」
「女ばかりに気を取られて先のこと忘れかけた馬鹿を救っただけだ」
「誰がバカだ、誰が」
「ん〜、俺の隣に座ってる公爵様?」
「決闘を申し込むぞ!」
「いいけど?お前が勝ってるのは爵位だけで喧嘩の腕は俺のが上だぜ?それも忘れたかい?」
「今度こそ勝つ」
「はいはいっと、おっ始まった始まった」
適当に流され腸が煮えくり返るがグッとこらえるここで喚けば負けである。
この雪辱はこの競売を通じて必ず晴らす。
公爵の地位は決して権力だけを指し示すものではない。財力もまた含まれるのだ。
俺は優秀な奴隷を買い揃え、悔しがる親友の姿を想像して暗い笑みを浮かべるのであった。
さてそうと決まれば、さっそくカタログに目を通さねば。
先ほどまでのことなどすっかり忘れ、俺は売りに出される商品に目を通した。
基本、奴隷競売では質のいい、お高い商品から売りに出される。
先に高いものを買わせることでもうけを上げようとする、商人たちの涙ぐましい努力だ。
亡国の姫や妃、没落した貴族の娘、生まれたときから奴隷としてイロハをたたき込まれた上物などがこれに当たる。
血統がいいから美人が多く、能力だけを見ても優秀なのが多い。
高貴な身分の人間を貶めたい、Sっ気の強い連中にはたまらないラインナップだろう。
他にも蛮族や希少種族の奴隷なんかも売りに出される。
競売に来る客はどれも金持ちだったり権力者、著名人が多いので奴隷もそれなりの調教を施されているが、中には調教そのものを楽しみたいという理由から、未調教の奴隷が出てくることもある。
さっきは掘り出し物があれば男手もほしいと言ったが・・・さて、俺のお眼鏡にかなうようなのはいるのかな?

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