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白鷺邸のメイド達
官能リレー小説 - ハーレム

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白鷺邸のメイド達 7

昔はここの女たちを好きなようにしてきたが、コイツらのイカれた価値観の恋愛ごっこにはもう飽きた。
テレビや本でしか見たことのないような、ツンデレとかお嬢様、大和撫子など外の世界の女たちを思うがままに貪りたいのだ。
しかしそれをしようにも、メイドたちの鉄壁の包囲網がそれを許さない。
仮にこの包囲網を脱出できたところで、かつての父のようにメイドたちに発見され、愛する女を殺されてしまうだろう。
そんな危険は絶対に冒せないし、そんなマネをさせるわけには行かない。
輝ける外の世界を目指し、僕は今日も人目をしのんでさまざまな画策を張り巡らせているのである。
僕は自分の人生を賭けた野望を何度も頭の中でかみ締めながら、朝食を済ませて自室の書斎へ向かう。
するとその途中で危なっかしい足取りで廊下を歩く一人のメイドが目に入った。
彼女の姿を見た瞬間、僕の心の中に喜びが掘り当てた温泉のように湧き上がった。

「累!」
「んしょ、んしょ・・・。・・・あ、白さまぁ♪おはようございますぅ♪」

そしてそれは彼女にとっても同じだったらしい。
水の入ったバケツを汗をかきつつ運ぶそのメイドは、明るい笑顔をさらに明るくさせて僕を迎えてくれた。
彼女の名前は白鷺累(しらさぎ・るい)。
イカれたメイドばかりのこの屋敷で、僕が心を許せる数少ないメイドの1人であった。

「何の仕事をしてたんだ、累?」
「今日はお屋敷の窓拭きですぅ」
「窓拭きって・・・おまえ1人でか?」
「はいぃっ。お姉様たちが、『おまえにならできるわよ』って任せてくださったんですぅ!」
「そ、そうか・・・」

屈託のない笑顔で答える累に対し、僕はふつふつと湧いてくる怒りをこらえる。
累は気づいていないが、彼女は他のメイドたちからいじめを受けているのだ。
不出来で頭の回転も悪い累は、優秀なメイドである姉妹たちから陰湿ないじめを受けている。
オレがかばわなかったら、もっとひどい目にあっているかもしれない。
幸か不幸か、おめでたい頭のおかげで心を壊さずにすんでいるが・・・。
そもそもこの屋敷には数えるのがバカらしくなるくらい窓があるのだ。
それを1人でやれだなんて。僕はすぐさま救いの手を差し伸べた。

「よしそれじゃあオレも手伝おう。雑巾よこしてくれないか?」
「ふえぇッ!?そ、そんなっ・・・ご主人様にメイドのお仕事なんてさせられませんっ!」
「おバカ。オレが手伝わなかったら、いつまで経っても終わらないだろ?
 いいからその雑巾をよこしなさい」
「だ、ダメですぅっ!?ここ、これはメイドの意地にかけても渡せませんんっ!」

いじめられておいてもメイドの意地もないだろう。
オレは呆れるのもそこそこに、累から雑巾を奪い取ろうとその手につかんだそのときだ。

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