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オタク女子に囲われました
官能リレー小説 - ハーレム

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オタク女子に囲われました 3

出てきたのは某名産地のみかんの箱が1つだ。
その中にエロ本やDVDが入ってて……
「ジャンルは………素人もの、オフィス系、黒人女性メインの洋モノ……」
それなりに幅広いが、パラパラとページをめくってみたり、DVDのケースの表記を見る限り、あまり変な趣味嗜好のはなさそうだ。
一緒に残業した異性の同僚といい仲になるものや、入院先のナースさんが高校時代に片思いしていた同級生で、告白したら意外にもオッケーしてくれたり。
DVDは洋モノが意外と多かった。叔父さん、黒人の女の人が好きだったのか……

「エロいのはエロいけど、あんまり変なのは無いみたいだね。李衣菜ちゃん達も変なことされたりはしなかったんでしょ」
「そうよね、ちょっとびっくりしちゃった。前の管理人さんも普通の男の人だったってことよね」
「そう思ってもらえると嬉しいよ」

とりあえず、この箱と中身は丁重に封印した。


「だいぶん片付いたね」
「とりあえずゴミ全部整理しただけだけどね」

とりあえず、足の踏み場はちゃんとある、薄汚れた部屋が僕たちの目の前にあった。

「あとベッドのシーツ換えて、カーテンも洗うか換えるかして……」

「もう何も出てこないよね?」
「大丈夫……だと思う」

シーツなどをはがしたベッドにさらに何か隠してある……なんてことも無く、押し入れはといえば、アパートの修理に使いそうな工具や、特定の季節にしか使わない道具に、最近着てなさそうなスーツなどが雑に仕舞ってあったりしただけだった。
カーテンは洗おうかと思ったけど、色あせてきてるし同じ系統のデザインのをホムセン行って買ってこよう。ベッドは傷んでなさそうだけど、シーツや布団はくたびれてるから、これも換えてしまうことにする。
とりあえず、李衣菜ちゃんにも手伝ってもらって、壁と天井も軽く掃除した。

「あと、タバコ用の消臭剤と、寝具にカーテン買ってくるよ」
「私もご一緒していいですか?」
「李衣菜ちゃん?いいの?」
「谷川さんさえよければ。私、今日ヒマですし」

「そう?なら、一緒に頼めるかな。せっかくの休みなのにごめんね」
「いえ、管理人さんの力になれるなら」
「近くにホームセンターあったよね?」
「北に10分くらい歩いたとこですね」

最初に知り合ったのが李衣菜ちゃんでよかった。とてもいい子だ。
一緒にホームセンターに行って買い物をする。

「叔父さんって特に仕事とかしてなかったのかな」
「いつも部屋にいたから、あまり外に出て無かったと思います」
掃除の最中、ゴミの山を取り除いた時に小さな本棚が見つかった。そこには漫画やグラビアアイドルの写真集と一緒に株や競馬の必勝法が何とかというタイトルの本があった。
部屋は汚かったがテレビやパソコンはあってハイスペックのモノだったし、最新鋭のゲーム機も置いてあった。

「働かずにお金を稼いでいたのか…まあ羨ましいわな」
「でも、働いて得る幸せもあるんですよ」
李衣菜ちゃんは言う。
この子は、今の仕事が天職だと思ってるんだろう。俺もそういう仕事に巡り合えればよかったんだろうが…

「李衣菜ちゃんは、今の生活が楽しいのかい?」
「はい!」
いい笑顔だ。瞳に一点の曇りもない。
そんなイキイキとした李衣菜ちゃんと必要なものを買ってアパートへと戻る。

「あら、さっそく一仕事って感じかしら」
「詩織さん、ひと段落ついたんですね?」
「まあね」

茶髪ショートボブの美人なお姉さんが2階から階段で降りてきた。
倉沢詩織さん…この人が漫画家をやってるっていう人か。
もっとこう、制作に没頭し過ぎて不健康そうな姿を想像してしまったのが申し訳ない気持ちだ。

「アナタが新しい管理人さん?」
「あ…ええ。谷川といいます」
「よろしくね」
「はい」

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