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ハーレムなんかクソくらえ
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレムなんかクソくらえ 45

精神科医の綾公路莉緒と弁護士の鷹司美咲のレイプの件が気になり、俺としてはエミリーさんの笑顔を見るのがなんとなく気まずい。
業務を円滑に進めるために二人をレイプした、という理屈はエミリーさんに理解してもらえる気がまったくしない。
北河遥とエミリーさんが天気の話や食堂のメニューのスイーツの話をして和んでいるあいだ、俺は口を挟まずに食事を終えた。
エミリーさんは人事部へ、北河遥はAI開発チームのミーティングに。
俺は事務室に一人で戻ると、しばらくしてスマホの着信音が鳴った。
弁護士の鷹司美咲からの着信。俺は深呼吸してから折り返しでかけ直した。
示談書は受け取っているが、鷹司美咲は社長の山崎さんから現金で預かっていた示談金を俺に渡しそびれているので会いたいとのことだった。
銀行口座を指定するので振り込みで、と伝えると、鷹司美咲は「仕事とは別件で直接会いたい」とずばりと言ってきた。
「それは、どういう意味ですか?」
背中や手のひらから汗が出る。俺は声が震えていたかもしれない。鼓動が早まる。
「私と面会する意思は無いと判断してもよいということでよろしいでしょうか?」
「いや、会おう」
「では、ご都合のよい日時や場所を教えていただけますか?」
「今日なら会社に夜までいる。こちらから弁護士事務所に来てほしいということなら、こちらの都合で悪いが、スケジュールの確認が必要なので返事は明日になるが」
「本日、午後4時にそちらへ伺わせていただきたいと思いますが、ご都合はいかがでしょうか?」
「わかりました、待っています。では、のちほど、失礼致します」
夕方4時になったら刑事が来て会社で任意同行を求められる、とかだったらどうしようと不安になってきて、落ち着かず屋上の喫煙所にむかった。
逃亡できないように事前にこちらのスケジュールを確認したのか。
俺はそわそわと落ち着かないまま、どうしたらいいか一人で悩んでいるうちに、午後4時になった。
憂鬱な気分で室内の時計を見たとき、受付から内線で弁護士の鷹司美咲の訪問が告げられた。
俺の予想に反して事務室に訪れたのは、鷹司美咲だけだった。
「示談金はこの場で、受け取っていただけるとこちらも振り込みに指定された銀行へ行く手間が省けるのですが」
「わかりました、確認します」
手渡された封筒の中の金額を確認した。
「あとは社長に示談書を郵送して依頼完了です」
鷹司美咲はそう言ってから、テーブルの上にバックから真顔で取り出したものを置いた。
ローターだった。
「あなたの部屋を訪問したはずが、どこかに拉致され、気づいたときには駐車場で自分の車の中で目がさめました」
「俺が示談書に必要事項をしたあと、鷹司先生は書類を受け取ってすぐに部屋から出て行きました。そのあとのことは、俺に聞かれてもわかりかねます」
鷹司美咲の目がすうっと細められた。

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