PiPi's World 投稿小説

ハーレムなんかクソくらえ
官能リレー小説 - ハーレム

の最初へ
 44
 46
の最後へ

ハーレムなんかクソくらえ 46

「それを証明できる人はいますか?」
「鷹司先生が帰ったすぐあとに、うちの社員の北河という者が訪問しています。ここに呼びますか?」
「お願いします」
10分しないうちに北河遥が事務室にやって来た。
「プライベートですが、部長のお部屋のクリーニングの手配と業者の作業が終わり、夕方まで一緒にいました」
アリバイ工作の証言を鷹司美咲は聞かされた。
「北河さんが帰ったあとは、誰か証明してくれる人はいますか?」
「はい、鷹司先生、示談書は郵送しなくてもよさそうですよ」
鷹司美咲のスマホが鳴った。
俺と鷹司美咲は社長室に呼び出された。
「夜は私と一緒にいたわ。弁護士には守秘義務があるはず、他言無用で願います」
女社長の山崎さんはそう言って、ソファーの俺の隣に腰を下ろした。
山崎さんは、鷹司美咲から示談書を受け取ってその場で確認を済ませた。
犯行現場が特定されるか、精神科医の綾公路莉緒が自供でもしない限り、鷹司美咲をレイプしたことを実証できない。
鷹司美咲はローターを再び持ち帰ることになった。
鷹司美咲は、警察に被害届を出していないのだ。
肛門に残る精液からサンプルを提出後、容疑者の俺の唾液から警察がDNA鑑定をすればアリバイもへったくれもなく一致して、動かぬ証拠となる。
「目隠しされていても、君の声を聞いて、直感的に自分をレイプした男だと気づいたでしょうね」
「俺が刑務所から出てきたら、おかえりなさいって煙草を渡してくれる?」
古いヤクザ映画を俺は思い浮かべて山崎さんに言ってみた。
「なにそれ、刑務所で禁煙したら君の体にいいことだから続けたらいいじゃない」
映画好きの北河遥だったらわかってくれるはずのところだ。
「鷹司弁護士は被害届を出す気がないんじゃないかなぁ。このあと、どうやって君に近づいてくるのか楽しみだわ」
社長室で山崎さんとキスをしてから、俺は事務室に戻ってきた。
北河遥がソファーに座って俺を待っていた。
「出所は秋か真冬で。コートを着て少し離れた木陰で立っておかえりをお待ちしています」
北河遥はそう言ってくすくすと笑った。
「警察に情報提供してきますね」
「えっ、逮捕されちゃうじゃないか」
「そうしたら、私、仕事帰りに面会に行きますから安心して。差し入れは何がご希望ですか?」
俺は北河遥をハグしてみた。
「ちょっ、仕事中ですよ」
「遥を抱きしめたいから連れて行きたい」
「刑務所の中なら他の誰かと浮気しないと思ったのに……んっ……んんっ……」
キスをして北河遥の肩が震えた。
俺が唇を離して目を開くと、北河遥が頬を染めて目を潤ませていた。
「わ、私、仕事に戻りますね」
あわてながらも、ちょっと上機嫌で北河遥が事務室から出ていった。
夕方五時、俺は早退して事務室から出た。
「風邪気味だから病院に行ってくるよ」
「えっ、熱はなさそうですね」
北河遥が俺のひたいに手をあてる。
「もし熱が出たら看病に来るか?」
「うつらないようにマスクをつけて」
「そのときは月見うどんを作ってくれ」
会社の地下駐車場でピンク色の軽自動車の中で、綾公路莉緒が俺を待っていた。
自分のしたいときに都合よく勃起することはできないか、と電話をかけて無茶ぶりな相談したら、俺を迎えに来た。

SNSでこの小説を紹介

ハーレムの他のリレー小説

こちらから小説を探す