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ハーレムなんかクソくらえ
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレムなんかクソくらえ 23

AI開発チームの北河遥が俺の部署に転属願いを出した。社内規程では三年に一度、スキルアップのために他の部署へ転属願いを申請することができる。
自分がチーフなど地位を持つ社員は、わかりやすくいえば転属すれば素人の下っぱになるので、転属を申請をしない人がほとんどだ。
転属する場合でも自分の今まで行ってきた部署に関連がある部署から、社員間で話し合いがあり、引き抜きが行われることがある。
北河遥の転属申請書は途中の人事部では判断を保留され、社長まであがってきた。
許可、要面談、却下、どれにしようか、女社長の山崎さんの判を押す手が止まった。
「北河さんがなんで君の部署に転属願いを出してるのか、思い当たることはない?」
というわけで女社長の山崎さんから電話がかかってきた。
「俺に聞かれても、俺なりの推測しか話せないけどいいかな?」
社長室と同じ階のはじっこの俺一人の部署の執務室で、スマホで話しているのも、ちょっとへんな感じだがしかたない。
「ストレスが限界突破寸前なのかもしれない」
元キャバクラ嬢で看護婦だった美恵子と暮らしていたとき、患者が退院後にストーカーのようにしつこくつきまとっていたときの話を山崎さんにした。
「何を不安に感じたり、ストレスが限界になるのは個人差があるけど、そういうときに俺のそばにくっついていたくなることはない?」
「あ……そういうことね。ありがとう」
翌週、山崎さんの相談から六日後、北河遥が配属されてきた。
「社長から部長にこれを渡すようにと」
「部長?」
北河遥から渡された茶封筒の中に、人事の昇進を告示する書類と俺の新しい名刺が入っていた。
どうやら平社員から部長に昇進したらしい。
英語講師のエミリーや北河遥も俺の虜になったのを知っている山崎さんは、交際費として給料を上げてくれたらしい。
北河遥も転属にともない次長に昇進した。部長の代理ができる副部長の立場だ。
「やっぱ、仕事できる人ってすごいよね」
転属して昇進するか降格するか、現状維持か。
人事辞令の時期は社内報の情報に社内たちは注目する。
社員食堂のある階の談話スペースには、社内報の掲示板モニターがある。
ちなみに俺の情報は掲示されていない。

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