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ハーレムなんかクソくらえ
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレムなんかクソくらえ 17

魔性の女、というけれど自分でも信じられないほど一晩で勃起しまくって射精した。俺はそんなに精力絶倫なはずがない。
もしかすると後藤さんは、虜にする体質の男性にとっては天敵かもしれない。
俺は旅館を出るか、もう一晩泊まれるか交渉しようか迷いながら、とりあえず空腹だったので、コンビニに行って弁当を買った。
「これから海っすか?」
コンビニ店員がやたらと元気に話しかけてきた。
それもいいかと思った。
渚に到着して、砂の上を歩く。セックスしすぎて、なんとなく腰がふらつく感じがある。
靴を脱いで、波打ちぎわで足をひたしている女性がいた。他には誰もいない。
その女性が女社長の山崎麗子だった。旅館にいて退屈になり、海に来てみたらしい。
一緒に旅館に帰ることにした。山崎さんが俺が帰るのについてきた感じだった。
「旅館まで迷うと困るから一緒に帰りませんか?」
本当にふらりと海まで来てしまったらしい。
途中で俺がコンビニに立ち寄ろうとすると、山崎さんは一瞬、店内に入るのをためらった。
すぐに俺について店内へ。
「いらっしゃいませっ!」
雑誌コーナーにいた店員がちょっとあわてた感じで挨拶した。さぼって立ち読みでもしてたのか。
山崎さんはゆっくり一周ぐるりと店内を歩いて、俺のそばに戻ってきた。
「ナンパですか、すげぇ美人じゃないすか」
店員が小声で俺に言ってきた。
「迷子だよ。旅館までおくっていくところだ」
「またまたまた、冗談でしょ?」
店員のなれなれしい感じの言動に俺は不思議にイライラしなかった。セックスしすぎた疲れの影響か。
「えっ、ここキャッシュレス決済が使えないの?」
「ど田舎なんで、都会みたいに便利じゃないんすよぉ」
缶コーヒーをレジに置いた山崎さんが困惑して、すがるようにうしろにいる俺を見る。
「それも一緒で頼む」
俺はコンビニの駐車場で一服しようと、烏龍茶と煙草を買ったついでに、山崎さんに缶コーヒーを買って手渡した。
「ありがとう」
「どういたしまして」
山崎さんは現金を持ち歩かない。
コンビニも自分で買いに行かない。
ファーストフードも食べない。
俺がコンビニの駐車場に置かれた灰皿の前で一服している間、山崎さんは店内のイートインコーナーで缶コーヒーをちびちび両手で持って飲んでいた。
「いきますよ」
俺が声をかけると、飲み終えた空き缶を店員に渡して店から出てきた。
駐車場にごみ箱があるのに。
旅館に到着すると女将の後藤さんが受付のそばに立っていた。
「おかえりなさいませ、山崎様」
俺は海でついてきた大人の迷子が山崎という名前だと、このときわかった。
後藤さんは、俺に目くばせだけすると、いそいそと山崎さんを部屋に連れて行った。
話しかけられても、ちょっとまだ動揺する感じなので、この配慮はありがたかった。
俺は部屋に戻ると布団もきれいになくなっていた。
「温泉にでも入るか」
結局、まだ滞在するか、出るか決めかねていた。
出るとしたら、山道を通って駅前につく頃には夜で電車がない。
駅前から少し歩くとラブホテルとビジネスホテルがあるらしいのは店員から聞いたのでわかっている。
嫌な感じの疲れではないが、山道を歩きまわるほど元気はない感じではある。

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