PiPi's World 投稿小説

ハーレムなんかクソくらえ
官能リレー小説 - ハーレム

の最初へ
 9
 11
の最後へ

ハーレムなんかクソくらえ 11

「ルミ」はずっと一日同じ台を台移動せずに打ち続けて、途中まではよかったが、出玉を減らして「ちょい負け」らしかった。
「車で来てるから、二人とも一緒に帰る?」
「前に打ったあと海まで行って朝日をみたことあったよね」
「そうそう、あったよね、なつかしいね」
後部座席で楽しそうな二人の会話を聞いている。
途中のファミレスで食事を三人ですませた。
「ガソリン代がわりにここは俺が出すよ」
「ごちそうさまです」
と「ルミ」が満面の笑みで言う。
俺としては、恋人と風俗店でセックスした相手が目の前にいて、内心では少し落ち着かない感じだ。
恋人が他の女、それも自分が親しい女とセックスしたら、嫌な気分になったりしないか。
そんなことを窓の外をながめて考えていた。
このとき「ルミ」がパチンコ店の新規オープンに居合わせたことを、俺は偶然だと思っていた。
「ありがとう」
車を降りるときに恭子が言った。
「今度は三人でどっかおでかけしようね」
携帯電話の番号と本名を書いたメモを「ルミ」が恭子に手渡した。恭子と「ルミ」が携帯電話の番号を交換した。
俺と恭子の暮らすアパートのそばの駅前のロータリーまで「ルミ」は送ってくれた。
「名字が読めないんだけど」
「どれどれ、蘇我明美(そがあけみ)じゃない?」
「ふぅん、めずらしい名字ね」
この日から「恭子」「明美」と二人は呼びあうようになった。
「ねぇ……まだ起きてる?」
「ん?」
帰ってきて恭子はそのまま俺の部屋に泊まった。
恭子が背中に抱きついてくる。
普段だと恭子から甘えてくることはめったにない。
女の直感はとても鋭い。
明美の様子から、明美が俺に惚れているのを言葉にならないまま感じて、恭子が俺の心を確かめるように俺のスエットの上着の中に、少し冷たい手を入れて乳首にふれた。
そして、耳元で「好きよ」と囁き、耳をペロッと舐めて愛撫してきた。
恭子の手は胸や脇腹の肌を撫でまわし、やがて下半身の勃起し始めたものにふれた。
恭子の息づかいが少しずつ熱く乱れていく。
俺のものをやんわり握り、しごいていく。
「そんなにしごいたら、ヤバイって」
「出しちゃって、あたしの手で」
俺のペニスは勃起しきって、恭子の手の中ではち切れそうな勢いだ。
恭子が現役風俗嬢の明美の手こきにはまだまだ負けないというように、俺を射精まで導く。
「いっぱい出たね」
身を起こした恭子は、精液まみれの手を目を細めて微笑しながら舐めてみせた。
女社長の山崎さん、単身日本に渡って来ているエミリーさん、パチプロの恭子、風俗嬢な明美。
全員、心に強いストレスを抱えながら生活しているそれぞれちがう美人だ。
映画館で、北河遥と映画をみていて、恭子や明美のことを思い出していた。
レイトショーで過去に上映された作品を上映しているのだが、その舞台になっている撮影現場が、恭子と俺がパチンコを打ちに行っていた街だった。
今は建物も街の雰囲気も変わってしまっている。
自分が映画の中の世界にいるような気がした。
映画館を出て、北河遥とファミレスで珈琲を飲んでいて、映画の内容が途中からどうでもよくなったとは言えずにいた。
北河遥が気になったセリフや役者の演技の話にうなずきながら、普段なら自分も話をするところだが、なんとなく胸がつまって話せない。
「あれ、つまらなかったですか?」
「いや、そういうことじゃないんだけど」

SNSでこの小説を紹介

ハーレムの他のリレー小説

こちらから小説を探す