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ハーレム国家-建設編-
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレム国家-建設編- 93


「ラング様・・・ラング様こそ、どうしてわかってくださらないのですか?
 私たちの関係は夫婦という形でしか証明できないものなのですか?」

どこまでも優しく悲しげに語りかけるシーラに、ラングは一瞬ひるむ。
しかし彼女を妻として迎えたかったラングは、そのためらいを振り切ってシーラに襲いかかった。
彼女にプロポーズを受け入れてもらうために。
それは不器用な愛情ゆえの暴走であった。
たとえ、ラングが暴走のままシーラを抱いたにしろ、シーラは受け入れるだろう…
それが彼女の奴隷としての役割であるから…
シーラはラングに身を任せながら、独立戦争時代のある事を思い出していた。


…独立戦争さ中、解放した奴隷達でラングの親衛隊を作る話があり…マニシュを中心にバルカ家の母と娘が、彼女達を率いる為に奴隷となる事になった。
その中で、ラングとの関係からシーラは奴隷候補から外れていたのだが…シーラはその時、エミリアと話をしたのだ。

ナリィの長女、エミリアはバルカ家の姉妹の中で、シーラとは最も仲が良く、二人でよく話し合う機会が多かった。
武勇に優れるシーラとは正反対のおっとりした賢い娘で、独立戦争時には補給関係を担当していた。
どちらもラングの事を深く愛していたが…シーラとエミリアでは、愛し方のスタンスが違っていた。
「私は…奴隷になるつもりよ…」
「シーラ、お母様達は貴女がラングの妻になるべきだと考えてるわ…」
シーラの告白にエミリアはそう言うが、シーラの気持ちは理解していた。

彼女はラングの為だけに生きたいのだろう…結婚し、子を成すと言う平凡で何にも代えがたいな幸せより、ラングの傍らでラングの為だけに生きたいのだろう…
彼女だけでなく、バルカ家の女達は、ラングやバーンの子を産む事より、生涯をかけて尽くしたいと思うタイプが多いのだ。

本来は、母達だけが奴隷となる予定だった。
母達は、生きて行く為に母乳と身体を売っていた。
それがラングとバーンの足枷にならぬよう、ラングとバーンの奴隷として生きる事を決めた。

それとは関係無い筈の娘達の殆どが、ラングに尽くしたい一心で奴隷に志願した。
彼女達の決意は固く、母達も彼女達が奴隷となる事を許さざるを得なかった。
そんな中でシーラだけは奴隷入りを止められていた。
だが、シーラにとっては、それが我慢ならない事だったのだ。
「エミリア、貴女はラングの子供が欲しいって言ってたけど…私は、ラングさえいればそれでいいの…いえ、ラングの傍で戦えないぐらいなら、子供なんて産めなくていいの!」

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