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ハーレム国家-建設編-
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレム国家-建設編- 89

しかし、シュザクの認識は一瞬にして崩された。
彼らは、将の開けた陣形の穴に突進し、彼を追うようにして歩兵を蹴散らして行く。
瞬く間に歩兵の間に騎馬の激流が流れ、陣形を真っ二つにする。
そのまま騎馬の激流は敵陣を突き抜けて走り去る。
「…何とも無茶苦茶な戦法じゃ…しかも敵陣を抜け去ってどうする気じゃ…」
一瞬、シュザクもそのまま逃亡するのかと思う。
兵力差で圧倒的に負けているから、機動力を生かして逃亡するのも手である。

特に、帝国に一矢報いたから、今は逃亡のチャンスと言えた。
だが、その将はそうしなかった。
敵陣を突き抜け、馬首を巡らすと、陣形を整える。
彼の指示で隊列を組み直した独立軍は、見事な楔形となる。
「ほう…あの将は愚かかと思いきや、なかなかの采配をする…妾すら見た事の無い騎馬戦術じゃ…じっくり見せて貰うとするか…」
この楔形の陣形は、ラングの部下クラウギースの部族、アルハラン族が得意とした『アルハランの楔』をラングが改良した物であった。

遊牧民族らしい一撃離脱戦法だが、シュザクには馴染みはなく、さっきとうって変わって面白そうな表情となる。

再び、将が槍を振るうと同時に、騎馬が一本の楔のように歩兵陣に襲いかかる。
先程の突破で、恐慌に陥ったのが治まる間もない突撃に、帝国歩兵達は完全に浮き足立っていた。
そこに暴風のような奔流が押し寄せる…
恐慌が恐慌を呼び、帝国の誇る堅陣が崩れるまで時間はかからなかった。
そこからは、一方的な殺戮に近かった。

シュザクもここまで見事に帝国がやられるのを初めて見た。
恐らく帝国の将が凡庸だったのだが…相手が悪かった。
完成された戦術を、規格外の武勇を持つ男が、ほぼ一人で打ち破ったのだから…
戦術も何もあったもんじゃない。
シュザクは半ば呆れ、この時ばかりは帝国兵士を哀れみながら思った。
この男の武勇に知略が加われば、面白い事になるかもしれない…
そして、その知略を自分が担えば…長い人生退屈しないだろうと…



シュザクはワクワクとしていた。
そして、ラング達は壊滅させた帝国軍の物資を回収している時にシュザクは荷車の中に潜り込みラングの本拠地に潜入しラングの会うなり「妾を雇え、さすればお前は王になる」と言うとラングは「面白い女だと」大笑いしシュザクを自分の軍師にしたのであった。
たが、当初クシュザクは一部の物からはスパイと疑われていたが、見事な軍略をみせて徐々に周囲にその実力を認めせたのであった。

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