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ハーレム国家-建設編-
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレム国家-建設編- 52

ライナはそんなアリッサを不機嫌な表情でチラリと見た後、ラングに笑みを見せ口を開く。
「陛下もお堅い近衛隊長が傍にいると気持ちも休まらないのでは…ここは私の城故、ゆっくりおくつろぎ下さい…」
耳元で囁き酒を注ぐライナ…その後も厭味が止まらない彼女だけでなく、彼女の部下達もアリッサに好印象を抱いていない。
叩き上げと言うのもあるが、彼女の融通の利かない性格がライナより劣るように見えるのだ。
ラングはニコニコしながらライナや城の女達を見渡す。

そしてアリッサの方を向いて手招きをする。
手招きされてラングの前で跪くアリッサ…ラングは笑顔のままでアリッサに言った。
「アリッサ…脱げ…」
アリッサは言われた意味が分からず跪いたまま身動きしない。
「聞こえなかったか?…命令だ、脱げ」
戦場で指揮を取るような厳しい口調に、アリッサもラングが本気だと理解する。
ライナや部下達はアリッサが折檻されるものと、緊張しながらも期待のこもった視線をアリッサに注いだ。
「御意…」

短くそう言うと、アリッサは表情を変えず鎧を脱ぐ。
下着姿になったアリッサにラングは近づき、いきなり抱きしめる。
「お前は、何時見ても傷だらけだな…」
先程の厳しい表情から笑顔に変わったラングは、アリッサを抱き寄せながら席に戻る。
『ならば、見ないで下さい』と言う言葉をこめてアリッサがラングを見返すが、ラングは笑みを返すだけだった。
「傷だらけだけど…もしかしたら俺、お前の傷の殆どが解るかもな…おう!、こりゃ初陣の時の傷だったな」

ラングは指でアリッサの腹に刻まれた大きな傷をなぞる。
戦場で怪我を怖れないアリッサだけに、包帯が取れる事がなかったぐらいでラングも印象に残っていた。
そう言いながらラングはアリッサの傷をいくつも当てていく。
アリッサがくすぐったいのか身を捩るがお構い無しである。
「この傷の数だけお前は俺を助けてくれたんだな…そう思うと一つ一つの傷がいとおしいな…」
誰に言うでなく…全てに言い聞かせるようにラングは笑みを浮かべて言う。

聡明な者はラングの言葉に気づき…ライナも意味を理解しハッとする。
ラングは、周囲にアリッサの武勲を知らしめし、彼女達がアリッサを侮るのを遠回しに諭したのだ。
何も考えてないようで、意外と細かな神経がある…ラングのそんな配慮に、改めて惚れてしまった者や見直した者も多かった。
ラングの言葉にうつ向いたアリッサも心なしか頬を赤らめているように見え…シーラはラングの言動に満足げに笑みを向ける。
まだラングに心服していないアウローラも、驚きながらラングを見ていた。

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