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ハーレム国家-建設編-
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレム国家-建設編- 43

ニコニコ笑うクラウディーヌがエミリアに笑みを向ける。
ネプティネスに乗るのは、ユーリア以下帆船に熟練した水兵達だ。
このメンバーなら、ケシュマルまでもちょっとしたクルージングと同じだ…彼女には何の心配もない。
「何隻もって…造れないの?」
風を受け出港していく帆船を眺めながらのエミリアの疑問に、クラウディーヌはニコニコと手を差し出して言う。
「国家予算の十分の一程度くれたら一隻造れるわ♪…だから頂戴!」
エミリアの笑みが一瞬にして凍りつく。

彼女の頭の中で数字が飛び交い計算される…出てきた絶望的な数字に、立ちくらみを覚えた。
「無理っ!…無理無理無理無理無理っっ!!…絶対ムリーッ!!」
只でさえ復興費用が莫大なのを、エミリア以下文官達が血の滲むような切り詰めや予算獲得を行なっているのに…簡単に十分の一も取られてはたまったものでない。
半分涙ぐんで拒否するエミリアをクラウディーヌはクスクス笑いながら見ていた。
彼女は勿論、できっこ無いと解ってからかっただけなのだ…

そんなやり取りをパームシュフェルトとマリオンは笑って見ながらも、真剣な話をする。
「て、事は…帝国が再侵攻すれば、陸上に誘き寄せて決戦となるわね」
「はい、海上戦力では勝ち目はありません…後はどう誘き寄せるかです」
パームシュフェルトに負けず、マリオンも卓抜した戦術眼を持っている。
彼女は騎兵による機動戦術を確立し、独立戦争に大いに貢献した将軍であるのだ。
そんな屈指の名将二人の視線は、いずれ起こる大戦に向けられていた。

ただ…彼女達の愛する主、ラングは何も考えていない顔で船を見送っている。
戦場やベッドの上では無敵の強さを誇る彼であるが、内政に関して全く駄目なだけでなく、戦略眼もさしてない。
そんなラングであるが…生来の性格からか、人の意見を素直に聞き、自分の力を驕らないのだ。
それが多くの優秀な人材を集め、その能力を生かす源になり…彼が戦略、内政に無能であろうと、それを補佐してくれる人材を用いる才が、彼を英雄さしめる理由になってると言っても間違いない。

シュザクはそんなラングに厳しいが、多分彼女が一番英雄として認め、彼の元で力を発揮できる事に幸せを感じているのも事実だ。
それを口にする事はないが…
故に、今回のケシュマルとの外交も、シュザクは彼女なりに相当な意気込みで向かっていた。
そんなシュザク達を見送ったラング達は、船が見えなくなるまで港で見送り城へ戻ったのだ。


城に戻ったラングは思い切り身体を動かそうと、久しぶりに訓練する事にした。
ラングの護衛に付き添った武装メイド達は、ビキニ姿になり練兵場に揃う。

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