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ハーレム国家-建設編-
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレム国家-建設編- 39

ヴァルゴ程ではないけれど、大陸の大人しく従順な馬からすれば猛獣に等しい馬を乗りこなすのは最初から無理なのは解っている…かなり大人しい農耕馬を練習用に使っているが、やはりアウローラは苦労しっぱなしだった。
剣や軍略に優れていようと、そこは姫君なのだ。
落馬はするわ、馬は言う事聞いてくれないわ、おまけに鞍擦れと…武装メイド中現在最弱のアウローラは完全に足を引っ張って、全体練習からは外れて特別メニューであった。
司令官と命を張る兵士の違いをまざまざと感じさせられていた。

今のところ、近衛隊の兵士としては落第気味のアウローラだが…ラングと付き合いの長い二人は、ラングがアウローラを心底気に入ってるのは解っている。
だけにアウローラを何とかしてやりたい気持ちがあった…彼女達も戦いはまだ終わっていないと思っていたからだ。
ラングの為にも、アウローラを死なす訳にはいかないし、できればラングの役にたたせたい。
それに、アウローラの最初の仕事であるラングの巡察の護衛が数日後に迫っている…それまでに馬に乗れるようにはなって貰わなくてはならない。

二人がアウローラの乗馬が出来るか悩んでいるとジュリアンがやってきた。
「リルナ様・ミッシェル様失礼いたしますわ。」
「あら、ジュリアン何かあったの?」
意外な来客に目を丸くするリルナとミッシェル。
何故なら、武装メイドでアウローラに最も良い感情を持ってないジュリアンがここに来たのに驚いていた。
「いえ、そうではありません。アウローラに付いて提案があるのです。」
「提案って何かしら。」
ジュリアンの提案にたずねるリルナ。
「はい、アウローラには今回の総帥閣下の巡察の護衛任務は辞退させ代わりに予備武装メイドに代役をさせて彼女には王城で留守をさせては如何でしょうか。変わりは栄えある閣下直属の近衛騎士が馬に乗れないなんて恥であり足手まといにしかなりません。」
ジュリアンはベットで情けない姿のアウローラを見下しながら、毅然とした物言いでリルナ・ミッシェルに進言をした。一方のアウローラは黙ってジュリアンの言葉を聞いていた。


「ジュリアン、それは武装メイド全員の総意かしら。」
しばらく沈黙していたミッシェルがジュリアンに言葉をかけた。
「いえ、私の独断です。」
それに対してきっぱりと答えるジュリアン。
「そう、あなたの言い分は解るわ・・・でも、当日まで待ってくれないかしら。当日まで乗りこなせなかったらあなたの進言は受け入れ予備の武装メイドに代役をさせるわ。」

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