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ハーレム国家-建設編-
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレム国家-建設編- 28

「他の娘も相手してくれればいいじゃないですか…あれじゃナリィ母様が可哀想です」
そう言ったのはマニシュの娘のシーラ。
ソファーの傍にしゃがむシーラは、練習着のビキニの胸を剥き出しにし、母には及ばないがかなりの爆乳をラングのお腹に乗せていた。
確かにやり過ぎだった。
彼女達奴隷メイドに言えば、喜んで相手してくれるのにナリィだけ抱いてしまった。
想えば一途なラングの悪い癖である。
ラングの私室にいる他の奴隷メイド達も、そんな思いでラングを見ていた。

「だってな…エミリアは妊娠してくれたのに…ナリィは奴隷になって妊娠してくるないじゃないか!…俺がどれだけ家族を大事にしてるか解ってないっ!」
彼女達からすれば、ラングを愛し、大事にしているからこその奴隷なのだが、彼女達を一番大事にしているラングからすれば納得いかない。
自分の子供を身籠って、幸せに暮らして貰いたいと思っている。
だが、彼女達は今一番幸せである事までは解っていない。
でも、ラングのそんな優しさは、奴隷メイド達には伝わっているのだが…

ラングはムクれながらマニシュの大爆乳を見上げる。
幼少のラングはこの胸に育てられたと言っていい…ラングにとって『親』と呼べる存在はマニシュ達だった。

ラングの父は交易商人で、交易の為に殆ど家に居る事は無かった。
ラングの記憶にも父の面影は、見送る背中ぐらいしか残っていない。
母も優しい人と言うイメージはあったが、交易に出た夫に替わり店を切り盛りしていたので、余り印象は残っていない。
だから、幼少時代のラングは、隣に住む一家の世話になっている事が多かった。

隣の一家…バルカ家の主は高名な剣士で、その妻達はマニシュ達であった。
マニシュの夫は、ラングの父の護衛をしたり、店の警護をしたりと、ラングの父とも関わりが深い。
バルカ家の娘達はラングの遊び相手であったし、母達も忙しいラングの母に代わって母代わりをしてくれていた。
そんな平穏な幼少時代の思い出も、もうラングには断片的な記憶しか残っていない。
父母の記憶もハッキリ残っているのは最後の時だけだった。
父の叫びと母の悲鳴…大陸兵に踏み込まれた屋敷が燃える。

最後の父の記憶は、炎の中で大陸兵に斬られた無残な姿…屋敷から逃げる途中、母ともはぐれ、母の最後については全く知れない。
いよいよラングとバーンに凶刃が迫ろうとしたその時…彼らを救い出したのはバルカ家の夫婦だった。
マニシュ達妻も夫から剣の手ほどきを受けていて、迫る大陸兵を斬り伏せラングとバーンを救い出し…マニシュの夫は、彼女達を逃がす為にその場に留まり、高名な剣士の名に恥じぬ壮絶な最後を遂げたと後から聞いた。

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