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ハーレム国家-建設編-
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレム国家-建設編- 22

「皆、ここにいる者は…国家の命運を担う身であろ?…もっと立場をわきまえてくれなくては困るのじゃ」
マリオンだけでなく、妊娠した幹部達に向かって言うシュザク…
「アタシにとっては軍を率いるのもラングの子作りも重要なんだけどな」
当然と言わんばかりのマリオンの答え…彼女だけでなく、オーディエンスの女性なら殆ど同じ答えが返って来る答えだが、その感覚が長いオーディエンス植民地時代に繋がった要因なのも確かなのだ。

ただでさえ女の比率が高い上、幾度かの反乱鎮圧での『男狩り』や独立戦争で殆ど男のいなくなったオーディエンスでは、女が政治、軍事、経済を担わなくては国として成り立たないのだ。
これで無秩序に残った男が種付けすれば、国家として崩壊しかねない。
「みなさん…私達が安心して子供を産み、育てる為にも、先にその環境を作る必要があると思うのです…」
恐らくその事を理解しているであろうマニシュが全員に向かって優しく言う。

その為に彼女は奴隷と言う道を選択したのではないかと、シュザクも薄々感じていた。
「あの…同じ能力の者を同じ身分で複数任命して交代で子作りすると言うのは…」
「それと幼児の面倒を見れる施設を考えてはどうかしら?」
パームシュフェルトとクラウディーヌがそれぞれ意見を述べる。
確かに良い考えで、シュザクも検討していた案である。
しかし、前者の意見は肝心な三人…マリオン、パームシュフェルト、クラウディーヌの替わりになる人物が残念ながらいない。

それだけ独立戦争における彼女達の功績や能力は群を抜いているのだ。
昔の解放軍の規模だったらま無敵を誇る武力だけでなく指揮能力にも優れるラング一人で統率できた。
だが、解放軍が大規模な軍隊になるにつれ、ラング一人で軍を纏めれるレベルでなくなり、彼女達の優れた指揮能力は必須になってきていた。
残念な事に、多くの軍団を統率できる将軍は彼女達以外にはいないのだ。
確かにラングや公爵達も軍の指揮はできる。

マリオンの弟、オルフは猛将として名高いし、ラングの幼なじみのグラウキースも水準以上の将軍である。
『治世であれば兄以上』とシュザクに評されるまだ15歳と若いラングの弟も名将としての資質も備えている。
しかし、彼らはもうおいそれと戦場には出れない身分なのだ。
それでも恐らく、ラングの性格であれば自ら前線に出る事を望むだろう…彼の圧倒的な強さはシュザクもよく解っているが、もう彼を失うような危険は犯せない。
ラングの死はオーディエンスの敗北に直結するからだ。

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