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ハーレム国家-建設編-
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレム国家-建設編- 135

ホランド卿の言葉を豪快に笑うフィリップ王…無駄遣いを嫌い、国庫の充実に心を砕く彼だが、少なくとも個人的な蓄財は無い。
「ホランド、その準大陸では国王が誕生するらしいの」
「御意…陛下はどう見ますか?」
彼らの所にも、既にラングの情報はケシュマル経由できているようだ。
「面白いな…そうだな、ホランド…帝国にこれ見よがしに戴冠式に使者でも送ってやるか?」
「仰せのままに…では、派手に送る事にしましょう」
ゲームでも楽しんでいるようにすら見えるフィリップ王は、酒杯を傾けながら笑みを見せる。

「なら、ホランド…正使は任せた…かの国の王を見定めてきてくれ」
「ははっ…帝国に対してはどうなされます?」
ホランド卿の問いに、暫し考えていたフィリップ王だったが、ホランドに向かいこう言う。
「ケシュマル経由で輸出する鉄と木材…帝国売却分は値下げしてやれ」
敵対する帝国に対して助けるような命令…
ホランドは王の意図を察したのか、笑みを見せながら恭しく頭を下げた。
それが意味する所は…
やはりこの王、一筋縄でいかない人物であった。

しかし、フィリップの己の目論見が呆気なくオーディエンス側の一人の軍師によって呆気なく崩れる事を気付いてなかった。
その軍師とは我等のシュザクなのは言うまでもない。
こうして各国がオーディエンスへの策を練っている頃、我等のラングはというと。
「ここに来るのは14年振りだな。」
「ええ、そうですわね。」
なんと、シーラと僅かな10名の近臣である武装メイドを連れて准大陸東部のアルデ地方南西部最大の都市エイべルスに向かいもうすぐ着こうとしていた
「置手紙は置いて行ったが、シュザクはカリカリしているな。」
「ラング様、いきなりエイベルスに行きたいなんて言いだしますから。」


流石のラングも黙って行くのを悪く思いつつ、シュザク宛てに置手紙を置いていったが、シュザクの怒り顔を考えると苦笑せずには居られなかった。
シーラもラングの思いつきで着の身着のままでラングのエイべルス行きには少し困っていた。
「そういうな、シーラ。俺はどうしても、今度の大戦の前にあそこには行きたかったんだ。」
シーラの困り顔にラングはシーラを宥め何時になく深刻な顔でエイべルスに行きたかったと言う。

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