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ハーレム国家-建設編-
官能リレー小説 - ハーレム

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ハーレム国家-建設編- 109

…そして、シュザクの執務室…
「全くもって、お主は…」
多少の怒りと呆れを含ませて、シュザクはニコニコとしたエミリアを見ながら呟く。
身重の身で登城回数を減らしているエミリアだが、こうやって書類は定期的に持ってくる。
彼女の書類の政策や法案は的確かつ効果的で、その出来栄えにはシュザクも舌を巻く事が多いのだ。
オーディエンス復興には彼女の力が不可欠だとシュザクも認めているし、いずれは宰相の座もエミリアに譲るべきだと考えていた。

それだけの手腕を持ちながら、殆ど思考回路はラングと同じ…性に関して我慢できない性格には、シュザクも頭が痛かった。
本当にそれ以外は…彼女の能力と実績は、三将軍と大公達にひけを取らない。
「?…何か書類に不備でもありました?」
全くシュザクの憂いに気付いてないエミリアの屈託無い笑顔に、シュザクも脱力感を感じる。
準大陸の女は性に奔放でシュザクも随分扱いに慣れてきたのだが…エミリアはその中でも抜群に奔放すぎて、シュザクもたまに扱いに困る事があった。

事の顛末は、エミリアの娘のマユラから愚痴混じりに聞いていたが、ラングも含めエミリアにも反省の一欠片も無いようだ。
シュザクは深い溜め息と共に言葉を吐き出す。
「いや、相変わらず内容は良い出来じゃ…妾が手直しする余地などないぞ…そのまま施行してくれ」
その書類の内容の良さは一見しただけで解る…褒めるシュザクに気をよくしたのか、エミリアの口からこんな言葉が漏れる。
「やっぱりっ!!…ラングとたっぷりエッチした後って…いい案が思いつくから、いけると思ってましたわ♪」

ズルズルッと椅子から滑り落ちそうになるのを、シュザクは必死で支えて持ちこたえる。
「…お主を見ていると…何故マユラがあそこまで聡明な娘か理解できるぞ…」
体勢を立て直そうとしながら言うシュザクに、エミリアは嬉しそうに言う。
「そうでしょうっ!…私とラングの育て方が良かったからだと思いますわ!」
嬉しそうにそう言うエミリアの言葉は本気なんだろう…
ラング共々、あのマユラの説教も全く反省の色も無い…と、言うか効き目あれば既に直ってるだろう…

目眩すら感じるシュザクはもう言葉を失うしかない。
はははと乾いた笑いをしながら、シュザクは机に突っ伏しそうになるのを耐えながらエミリアを力無く見る。
心の中で、早くマユラが成長して政権に参加してくれと願ったのも言うまでもない。
事実、バルカ・マルシュ公爵家を継いだマユラは、三軍を束ねる元帥となり、王国史でも屈指の将軍と呼ばれ、宰相となったエミリアを補佐する事になるのだが…それは後々の話である。

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