ダメ男再生学園 87
「バスタオル、持ってこないと」
「あ、貸すよ」
未奈美はそう言ってあっという間にバスタオルを持ってきてくれた。
その時、俺はもとの服を着ようとしていた。
いろいろ液が付いた体に着るのは、ちょっと着づらい。
その雰囲気を未奈美は感じ取ったのか
「そのまま行っちゃえば」
と言った。
「そのまま、って、このまま素っ裸で行けと?」
「うん」
「いやそれはちょっと…」
「別に外出るわけじゃないし、見られたって気にする人なんていないから大丈夫だよ。私たちみんな、龍希としたんだもん」
「………」
さすがに素っ裸はちょっと躊躇した。
「貸してもらったタオル、巻いていい?」
「うん」
タオルを汚さないよう、注意深く、ゆるく巻いて、タオルを手で抑えながら歩き、浴室の扉を開けた。
脱衣室では、ちょうど若菜がバスタオルをはずすところだった。
「あ、ごめん、ノックすればよかった」
俺は扉を閉めて引き下がろうとした。
「えっ、いいよ、一緒に入ろう…龍希君もバスタオルで歩く仲間になったね」
「あっ…」
そういえば…寮に来た初日だったか、バスタオル一枚で廊下を歩く若菜とばったり出会ってしまって、少し気まずい空気になったのを思い出してしまった。
「まさかな」
「ここじゃ怒られはしないから、遠慮なくどうぞ」
「そんな頻繁にはしないつもり…」
明日香と朝からお盛んだった。それでさすがに萎えたと思ったら今若菜の身体を見てまた…俺のココは全くもう…
引き下がる訳にもいかないが、俺のこの体の変化はちょっと恥ずかしかった。
俺はバスタオルでそれを隠しながら脱衣所に入っていった。
若菜は「先入ってるよ」と言ってバスタオルを置いてハンドタオルだけ持って浴室へと消えていった。
俺はバスタオルを置いて、下半身の興奮を冷まそうとした。しかしさっきのバスタオルを置いた若菜の姿はなかなか頭から消えない。
「どうしたの?」
浴室の扉が開き、俺の目に改めて若菜の裸体が飛び込んでくる。