ダメ男再生学園 115
未来さんは右手で股間を抑えたまま、左手でタオルを手にとって前を軽く隠しただけでドアから廊下に出ようとした。俺も、それに倣ってタオルを借りて前だけ隠して未来さんに続いた。
風呂場はさすがにこの時間は誰もいなかった。
この時間に入るのは初めてではないけど、静けさと空気感は独特のものがあって緊張する。
美来さんは何の躊躇いもなく洗面台のところに向かって身体を流し始めた。
俺もその隣に座る。
「気持ちいい…」
美来さんが独り言のように呟いた。
俺もそれに倣ってシャワーを浴びる。
そして未来さんはボディーソープで自らを洗い始める。俺もそうした。俺は液を出した部分を特に洗うが、未来さんは、液を受け入れた部分は軽くしか洗っていないように見えた。
洗い終わって、俺は湯舟に入った。未来さんも続いた。
しばらくお互い無言だった後、未来さんは言った。
「あのね、実は、笑わないで聞いて…私、龍希君の…子供を産んでもいい、みたいに、一瞬、思ったんだ」
「えっ?!」
「もちろん、そんなことしちゃだめ、って、わかってる」
そう言うと未来さんは湯舟から上がり、シャワーを下半身に下からかけ始めた。
「龍希君、フェロモンすごいって、聞いてたけど、こういうふうに考えちゃうってことなんだね…うん、気をつけるよ」