しばらくそうしていると、沖さんの胸の先端が、俺の胸に、当たった。沖さんはちょっと後ろに引く。
　「あ、ぶつかっちゃって、ごめん」
　「ううん…そういうんじゃなくて…ねぇ…背中ばっかりじゃなくて、前も、洗って、くれる？」

「うん…」
一度身体を引いても当たりそうなほど大きな沖さんの胸。
それに今から手を触れられると思うと、下半身が熱くなる。
「どうしたらいいかな」
「まあ、そのままで大丈夫だと思う」
俺はスポンジにボディソープをつけて泡立てた。

　そうして、俺は洗いやすい距離に、と思って椅子ごと少し後ろに下がる。
　「あ、あの、もっと近くにいて…私も、洗うから」
　「あ、おお」
　俺は両手で沖さんの両胸を、掴むように洗い始める。
　沖さんも改めてボディソープを両手につけている。

お互いの胸のあたりに手が届く。
少しくすぐったいような感覚。
今は身体を洗っているんだ、と思う。思い込む。しかし、それが、だんだんと欲望に負けてしまうような、申し訳ない気持ちになっていく。

「いいよ？」
「えっ」
「その……洗うんじゃなくて、違うこと？龍希くん、したいんでしょ？」

　気がつくと俺の硬く大きな部分はまっすぐ上を向いて沖さんの太ももに当たっていた。俺は慌てて少し仰け反る。
　「あ、え、でも、友達になるんだし…」
　「三野瀬君、もう、何人もの子と、友達になって、あの、そういう関係に、なってるんだよね…もしかして、私、ここに住んでる生徒では、ただ一人のまだの子、なのかな？」