ダメ男再生学園 73
「陽菜、陽菜…」
時々、キスしながら、ずんずんずんずん、多少速度を上げて、上げすぎたかな、と思ってまたゆっくりに、と突き上げ続ける。
「龍希くん…龍希くんが、はじめてで、ほんとうに、よかったぁ…」
陽菜の声が掠れていた。
突き上げながら彼女の顔を見ると、頬を大粒の涙が伝っていた。
それだけで、陽菜が今まで経験してきた苦労がわかったような気がした。
(俺は陽菜に酷いことは、絶対しないから)
唇を重ね、舌先で涙をぬぐうようなこともしながら、限界を迎えるまでひたすら突き続けた。
陽菜の涙はいつの間にか止まり、やがて喘ぎが疲れたようになってくる頃、俺は限界に近づく。
「あ、もうすぐ、イクよ」
その声とともに陽菜は立ち上がり始め、ちょうど抜けたあたりで俺の吹き出した液は陽菜の下半身を盛大に覆った。
「あぁ…………すっごく、よかった…」
脱力した陽菜が俺の胸に飛び込んでくるような形になり、その身体を優しく受け止め抱きしめてあげた。
「ありがと」
「おう」
「また………してくれる?」
「陽菜がしたくなったら、いつでも」
お返しは唇で返された。しばらくの間、熱いキス。
それも沖さんに見られていることは、あまり考えないでおいた。
その後、陽菜はふらふらと歩き、床に直接ぺたんと座り、浴槽に寄りかかって、両脚をだらりとさせていた。
「なんか、すごかったね。疲れちゃった?」
沖さんが陽菜に近づき尋ねる。
「そうじゃなくて…なんていうか、良くって、ぼーっとしてる…」