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宮廷魔法騎士団、奉仕中
官能リレー小説 - ハーレム

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宮廷魔法騎士団、奉仕中 5

今度はカルドが、かなり言いづらそうに話を切り出した。
「子作りと言われても、どうしたらいいか、聞いたことはあっても、その、誰ともしたことが……」
それを聞いて、はっとエステルの表情が変わった。明らかに困惑している。
「あの、てっきり、男の人はそういうことには詳しいものと。困りましたね、わたくしも書物で読んだことはあるのですが、その、どうしたらいいか……」
エステルは処女だったことが判明した。
王女アイーレの魔力は宮廷で一番強いので、いきなりアイーレと交わって「心不全」でも起こしたら取り返しがつかないと女王セラフレアが配慮して、魔力はほどほどで気性の優しいエステルに、カルドが欲求不満にならぬようにもてなすようにと命じたのだった。
エステル自身にも異性を知るきっかけとなれば良いし、子を孕めばさらによし、と考えてのことである。
女王セラフレアも、カルドが童貞だとはまったく予想していなかった。
エステルの報告により、一日に二度目の前例なき極秘の緊急謁見となった。
「おお、カルド、童貞とは情けない……」
女王セラフレアの私室へ、エステルに案内されてカルドはやってきた。
「この件は口外無用、特にアイーレには知られぬように」
「御意」
エステルが私室から出ていくのを、カルドがすがるような目で見つめていた。
エステルは隠し扉が閉まる直前に、心配になったのか、振り返りカルドをちらりと見た。だが扉はそのまま閉じた。
「庶民はまだ大人になりきらぬうちからいたすものもおるので、手慣れたものと思っておったが、不憫な……」
女王セラフレアが同情するような目でカルドを見つめ、ため息をついた。
「カルドは逞しい男に抱かれるのが好みだったとは」
誤解されていると気づいて、無礼は覚悟で思わずうわずった声でカルドは叫んだ。処刑されても、ここはゆずるわけにはいかないと思った。
「そ、それはちがいますっ、セラフレア様っ!!」
「そのあわてぶり、あやしいですね」
「ああ、どうしたらいいんですか?」
「なぜ今まで童貞であったのか、ここで申し開きしてごらんなさい」
「わかりました」
田舎の実家暮らしの若者と、交易が盛んな大きな街で一人暮らしの若者のちがい。
実家の跡取り息子で、いずれは宿屋を継ぐかもしれないこと。
小さな田舎では噂で隠し事がむずかしいことや、田舎から離れたがっている娘がやたらと多いこと。
そうしたあれこれを必死にカルドは思いつくまま並べ立てた。
「なるほど。宿屋の跡取り息子というのも、たいへんなのですね」
女王セラフレアが何度もうなずきながら話を聞いていた。
「小娘たちに相手にされず、男性に……」
「そういうことではありませんから」
「では、欲求不満になったらどうしていたのですか?」
女王セラフレアの質問に、カルドは一瞬うまく言葉につまる。
「カルドは兵士よりも体つきも鍛えぬいているわけでもなくほっそりとしてますし、顔立ちも優しげですからね。髪をのばし騎士団の軍服を着て黙っておとなしくしていれば女性のように見えなくもありません」
このままでは、誤解が確定されてしまいそうだと、カルドの手のひらが汗ばむ。
「セラフレア様、欲求不満になったら騎士団の女性たちはどうしているのですか?」
「武芸を磨く者もいます。部下に相手をさせる者もいます。アイーレは戦に出て行きます」
「部下に相手を……」
「そうです。カルドは欲求不満になったらどうしていたのですか?」

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