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宮廷魔法騎士団、奉仕中
官能リレー小説 - ハーレム

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宮廷魔法騎士団、奉仕中 1

ザルツブール王国宮廷魔法騎士団。
騎士団総帥、王女アイーレ。
王国の「魔法騎士」が所属する組織である。
「魔法騎士」は生まれつき強い魔力を持つ女性たちである。
王女アイーレは「女王」の血統にして、王位継承者である。
ザルツブール王国は強い魔力を持つ「女王」が統べる、広大な領土を持つ大国である。
「我が王宮へようこそ」
ザルツブルク王国の現女王セラフレアは、宮廷に一人の若者を招き入れた。
正確には、連行されてきたというほうが正しいかもしれない。
十日ほど前の早朝、王国の兵士が十数人が街道沿いではあるが、王都アルトリアからは遠く離れた田舎街で安宿に乗り込んできた。
「勅命につき、我らと同行を命じる」と書類を見せた。
「お前、なにをやらかしたんだ?」
父親と母親が二階の息子の部屋に飛び込んできて、まだベットで熟睡している息子をゆさぶり起こした。
「朝からなんだよ」
「兵隊さんがお前を連れていくって、かあさん、そんな子に育てたつもりないわ」
涙目の母親と激怒している父親の前で、下着一枚の息子が床に正座させられているのを、兵士たちは見た。
「お父さん、お母さん、どうか落ち着いて下さい。説明不足だったようですいません」
「は?」
「えっ?」
正座させられている息子は、わけがわからないまま、兵士と両親のやりとりを上目づかいで不安げに見つめて聞いていた。
「ほほう、私たちの息子を女王陛下が王宮に招待したいとおっしゃると」
「あなたたちは、あの、本物の兵隊さんですか?」
困惑した父親と母親が、訪問した兵士まで疑い始めた。
「ちょっと、あなたたち、やっと見つけたと思ったらなにをもたもたしてるのよ!」
その場にいた全員がその声がどこから聞こえたのか一瞬わからず、あたりを見渡した。
飛竜型ゴーレムから飛び降りて、するりと二階の窓から飛び込んできたのは、背中まである長い金髪をツインテールにまとめた美少女だった。
「ああ王女様、なぜこちらに?」
兵士たちが平伏しつつ、突然あらわれた王女アイーレにおそるおそる質問した。
「ええっ、ちょっと、なんてかっこうしてるのよ。目やにもついてるし。は、は、早く準備して宮廷に来なさいよね、じゃ、またね!」
くるりと振り返ると、軍服姿の王女アイーレは窓から飛び降りた。
クエエエッと飛竜型ゴーレムが叫ぶ声が、バサバサと羽をはためかせる音と共に安宿から遠のいていく。
「……というわけで、お迎えに参りました」
立ち上がり咳払いをした兵士が言うのを聞きながら、父親と母親が顔を見合わせて、まばたきを繰り返していた。
「とりあえず、顔を洗ってくる。これは夢なんだ、きっと。顔を洗ったら目がさめるはず」
混乱した若者はぶつぶつと一人言を言いながら階段を降りていった。

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