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宮廷魔法騎士団、奉仕中
官能リレー小説 - ハーレム

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宮廷魔法騎士団、奉仕中 13

実家に帰ってから、入浴中や夜に部屋でベットで、くやしさや、何もまちがっていない、なんで自分がこんなことに、と一人の時間になると、こっそりと泣くことはあった。
親の前で泣くのも我慢していた。
その怒りとはちがう感情がマリーナの胸の奥を疼かせた。
(ああ、おかえりと言ってくれる人がいた。戻ってきて良かった)
両親を説得して、マリーナの再婚相手としてカルドを希望していることを伝えてもらう前日に、カルドが王宮へ出立してしまった。
三日間で旅仕度を整えたマリーナは、カルドを追って王宮のある王都へと、田舎から旅立った。
カルドと兵士たちは街道を使わずに馬車で騎士団の軍艦が待つ海岸へ。そこから軍艦に乗船し、海路で王都に一番近い港から、再び馬車で王都に向かった。飛行以外では、最速の最短ルートである。
マリーナはそうとは知らず街道ルートで王都へと向かった。
女の一人旅である。
マリーナは田舎から出て、街道沿いの商業都市で暮らしたことがある。
街道沿いのルートに都市や関所がある。
王都まで関所を通過するときに兵士による検問がある。規定の料金を払い通行許可を受けた、証明となる目には見えないけれど手のひらに魔法の刻印など授からなければ、街道の関所は通過できない。
そのために王都まで行くには、宿泊費や食費以外にも通行費がかかる。
マリーナは離婚したときに餞別、実際は口止め料をふくむ金額の半分を親に残した。
残りの半分はカルドと再会する長旅の費用にあてた。
自分の暮らす故郷から出ることないまま一生を終える者も多い。
ヴァルドレン。
金持ちを狙って盗みを働き、貧しい者に施す盗賊団の頭目がいる。
マリーナは、街道の宿場街でカルドと兵士の噂を聞くために、情報屋のいるらしい夜の酒場に来ていた。
宿場街の夜の酒場は旅をする者たちが食事をしたり、商人たちが取引の話を交わしていたり、酒を飲み、賭け事を楽しんでいたりしてにぎわっている。
マリーナは店内煙草の煙の匂いに眉をしかめつつ情報屋が来ていないか、バーテンの初老の男に声をかけた。
酒場の中央はテーブルが置かれておらず、広く空けられている。
そこで肌もあらわな衣装をまとい、手拍子をリズムよく打ちながら華麗な踊りを披露している女性がいる。顔に仮面をつけた若い女性の踊り子である。
「情報屋は今はあそこで踊ってるから、店の奥の休憩部屋で待っていて下さい」
情報屋は若い女性だとは思っていなかったので、マリーナは驚いた。バーテンに店の奥へ通されて、机と椅子とベットだけがある小部屋に案内された。

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