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宮廷魔法騎士団、奉仕中
官能リレー小説 - ハーレム

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宮廷魔法騎士団、奉仕中 12

実家の商店で店番をしていた主人に雇われた娘にマリーナは夫の帳簿を渡すとき、挙動不審だった。
(もしかして夫は実家に来るふりをして、愛人と逢っているのかも)
娘にいくらか賄賂の金を渡してみた。
「奥様、絶対に私が教えたことは内緒にしてくださいよ」
マリーナは街の裏路地にある宿屋の名前を聞き出した。
さびれた古い建物の宿屋の店番の老婆にも賄賂を渡すと、二階の部屋の鍵を渡された。
「壁に小さな穴が空いているから覗けるし、耳を当てれば隣の部屋の音は丸聞こえだよ」
夫の帳簿を抱えて、マリーナが部屋の中へ。昼間でもカーテンを閉められていて、少しほこりっぽい薄暗い部屋だった。
隣の部屋はカーテンを開けているらしく、窓から部屋にみちた光が壁の穴からこぼれているので、穴の位置はすぐにわかった。
両膝をついて、壁に手を当て穴をマリーナが覗きこんだ。
「あっ!」
そこで見たのはベットで這いつくばっている全裸の義母と、義母の尻をつかんで腰をゆらしている全裸の夫の姿だった。
おそるおそる耳を壁に当てると、隣の部屋であえぐ義母の声と、パンパンパンと打ちつける音や卑猥なちならの音も聞こえた。
「ママ、ああっ、気持ちいいよ」
「ママも気持ちいいわっ、あうぅっ!」
マリーナは壁から耳を離して、両手で顔をおおって泣いた。
マリーナは泣きながら部屋を出ると、隣の部屋の扉に帳簿を投げつけて、小走りで階段をかけおりた。
こうして嫁いでからわずか二年目にしてマリーナは離婚した。
義母も夫も事実を認めなかったが、口止め料のつもりなのか、餞別ということでまとまった金額が雑貨屋夫婦のもとへ届けられた。
実家に帰って、しばらくふさぎこんで暮らしていたマリーナに、近所の住人たちは話しかけたりせず、道で見かけても挨拶せずにマリーナの噂をひそひそと囁いていた。
「マリーナ、おかえり」
カルドは親に宿屋のまわりの掃き掃除を頼まれていた。
マリーナがカルドと目が合ってつい立ち止まると、カルドはマリーナに一言だけそう声をかけて、すぐに宿屋の中へ戻っていった。
マリーナはその場で胸が熱くなり、泣きそうになった。

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