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宮廷魔法騎士団、奉仕中
官能リレー小説 - ハーレム

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宮廷魔法騎士団、奉仕中 11

(ああ、まだ二人の心は純真な子供のままなのかもしれない)
セラフレアは母親としては、愛娘アイーレとお婿様カルドが仲睦まじく過ごす日々を見守っていたい気がする。
しかし、この世界で魔法使いの女たちを孕ますことができるお婿様はただ一人。
アイーレがカルドを独占して、もしも子を孕まなければ、魔力を天より授かりし血統は絶えてしまう。
魔力を持つ者が絶えてしまえば、世界を統べる者がいなくなる。それだけは女王として避けなければならない。
カルドが宮廷に呼ばれた噂、というより宿屋夫婦の自慢話を聞いた小さな街の娘たちは、後悔していた。
兵士たちや宿屋夫婦には、お婿様として女たちと交わり孕ませるために宮廷に迎えたことは教えられていない。
商人たちはかつて宮廷に呼ばれ宰相の地位を女王セラフレアから授けられたのが、商人ギルドの御曹司だったことを今でも誇りにしているほどである。
カルドの幼なじみで近所の雑貨屋の一人娘、カルドより三歳歳上のマリーナは幼い頃は姉のようにカルドを連れて歩いていた。
宿屋と雑貨屋は商人たちが必ず訪れる施設である。マリーナが嫁ぎ先の母親と気が合わず離婚して親元に戻ってきたとき、雑貨屋夫婦もマリーナも再婚相手として目をつけていたのはカルドであった。
出戻ってから半年、そろそろ再婚話を宿屋夫婦に持ちかけようと思っていたところ、カルドが宮廷に呼ばれてしまった。
カルドは忘れているが、雑貨屋の娘マリーナとキスしたことがある。
まだカルドは六歳の頃の話である。
マリーナの初恋の相手は年下の幼なじみのカルドだった。
雑貨屋夫婦は娘の初恋の相手を知らなかったし、取り引きのある旅商人に連れられて大きな街の商店の次男の息子が修行中で訪れたとき、娘に気があるようだったのを見て、嫁がせようと決めた。
長男が跡継ぎで次男は親元から資金援助を受けて独立すると予想した。
マリーナは親の願いを聞き入れ嫁いだが、耐えられなかった。
「ママに相談してみないと……」
というのが一緒に暮らしてみたら口癖の歳上の夫だったからである。
それでも子ができれば親離れしてくれる、自分を妻として愛してくれると信じていた。
夫は一週間に一度、実家の商店に仕事の取り引きのために戻るのが習慣だった。
だが、それが逢い引きのために戻っていると気づいたとき、我慢していた思いが破裂して激怒へと変わった。
夫が普段使っている帳簿を机の本の下に忘れていると気づいて、ある日の午後、夫の実家は緊張するので苦手だが、マリーナは届けることにしたのだった。

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