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僕は決して強くはないから
官能リレー小説 - ハーレム

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僕は決して強くはないから 40

七海ちゃんはフランクに見えて生まれながらにお姫様だから、主としての振る舞いをちゃんと分かって僕を助けてくれてるのだろう。

そんな会話をしながら僕たちは母屋の隣の屋敷に入る。
ここは屋敷一つが紗枝ママのオフィスで、言うなれば柳瀬グループの心臓部だ。
ここで紗枝ママは一族やグループの指揮を取っている訳だ。

「お義母様、七海です・・・主人を伴い参りました」

屋敷の執務室のドアをノックして七海ちゃんがそう言うと、返事がありドアが開く。
ドアを開けたのはスーツ姿の金髪美女。
紗枝ママの秘書でアンナのお母さんのエリーだった。

「若様、姫様、どうぞお入りください」

中に入ると、大きなデスクで書類に目を通す紗枝ママと、多くのメイドやスーツ姿の女性がいた。
見た感じは本当に会社みたいだ。

「おお、悠樹と七海か・・・ここにおいで」

紗枝ママは書類をデスクに置くと、そう言って微笑む。
横にはすずねぇ。
朝にいたのは紗枝ママに報告とかがあったからだったんだろう。

紗枝ママに呼ばれた僕は、近寄って膝の上に乗り抱きつく。

「ふふ・・・今日も悠樹は可愛いの」

紗枝ママの声が甘くなる。

「七海や・・・悠樹を可愛がってくれておるか?」
「勿論ですお義母様・・・悠くんが可愛くてずっと抱っこしていたいぐらいです」

紗枝ママと七海ちゃんはそんな会話の後、七海ちゃんが僕のさっき言ってたプランを紗枝ママに言ってくれる。

「良いではないか・・・鈴江、そう取り計らうがよい」
「かしこまりましたお屋形様・・・これは教師が主導するより生徒会が若様の補佐をする形で行った方が良いと思いますので、美月姫様と七海姫様と相談の上で学園としてフォローしたいと思います」
「うむ、そう図らうがよい」

すずねぇは教育者だけに僕の意図に気づいてくれたみたい。
そして紗枝ママも僕のプランを喜んでくれてるみたいだった。

「悠樹は本当に良い子じゃ・・・思うとおりにすればよいぞ」
「うん、ママ、ありがとう」

僕は紗枝ママの唇にキスをすると、紗枝ママは更に嬉しそうな表情になった。

僕と何度かキスを繰り返した紗枝ママは、僕の頭を撫でながら言う。

「七海を娶ったのだから、理恵にも挨拶してやるといいぞ」
「はい、ママ」

紗枝ママだって仕事があるしこれ以上邪魔するといけない。
僕は素直に紗枝ママの膝の上から降りると、七海ちゃんが手を繋いできた。

「じゃあ行きましょう、お義母様失礼します」
「うむ、今日は理恵も休みを取っている・・・楽しんでくるとよいぞ」

そう紗枝ママから言われ、僕と七海ちゃんは執務室から出たのだ。


七海ちゃんの実家、東家はかつてのお城の本丸部分の東側にあるからそう呼ばれている。
通学の時に東側から出るから何度か見た事はあるけど、外から見ても立派なお屋敷だった。
僕達はお付きを伴い、そのお屋敷に向かう。

やはり門をくぐると並の家より大きなお屋敷だった。
そして母屋の玄関では、多くのお手伝いさんを従えた和服姿の理恵ママが待っていた。

「いらっしゃい悠くん」

僕を豊満な胸で抱き締めて微笑む理恵ママ。

小さいころの思い出にある優しい笑顔はそのままだった。
懐かしいのと同時に、丁度僕も理恵ママに色々聞きたい事があって会いたいと思ってたかし丁度いい機会だった。

応接間に移動し、僕は理恵ママの膝の上に乗せられる。
そこで思い切って聞きたい事を聞いてみた。

「理恵ママ・・・どうして僕が紗枝ママの後継者に選ばれて、七海ちゃんの結婚することになったの?」
「そうね、悠くんにはちゃんと話しておいた方がいいわね・・・」

理恵ママがそこから話してくれたのは柳瀬家の歴史にも関わってくる話だった。


柳瀬家は旧大名家であるが、代々男子が生まれにくい家系で、養子を迎えて家名を残してきた家みたい。
その為、本家妻となる女性が実質的な当主となり、夫が表向きの当主となる二重体制が出来上がり、一族の女性の地位が高いと言う構造になったみたいだ。

だから男の当主は名目上『ご当主様』や『旦那様』と呼ばれ、女の当主は『奥様』や『お屋形様』と呼ばれたりする訳。
もし僕が当主になれば『ご当主様』や『旦那様』と呼ばれて、七海ちゃんが『奥様』や『お屋形様』と呼ばれる訳だ。

そしてそれは幕藩体制が消え去った後でも残り、各地の財閥に柳瀬家の女性を嫁がせて婚姻関係を結んだり、各財閥から婿養子を迎えて血縁関係を強くしていき、血縁関係で結ばれる柳瀬グループを形成するに至った。

そんな風に大きくしてきた柳瀬家だけど、他の家を乗っ取るとか言うより血縁による緩やかな結合を目指していて、倉持家なんかは3代に渡る血縁関係で身内になったりしてる訳だ。

そして、当主の婿に迎えるのも、柳瀬家の血が入ってる男子を迎えるのを通例としてるみたい。
それは僕にも該当してる。


その僕が選ばれた経緯だけど、紗枝ママと僕の母さんのお母さん・・・
つまり先代のお屋形様であるお祖母ちゃんが指名した後継者が僕の母さん。
そしてお祖母ちゃんの愛人でもある現当主がその婿に選ばれた訳。

婿当主は慣例として、正妻だけでなくその母親と分家四家の女子を愛人にするらしく、既に四家では美月ちゃん姉妹や七海ちゃん姉妹が生まれたり(美月ちゃんとか七海ちゃんは異母姉妹になる)して、母さんが16歳になるのを待って正妻になる予定だったみたい。

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