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僕は決して強くはないから
官能リレー小説 - ハーレム

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僕は決して強くはないから 1

「お前のような弱い人間は俺の息子じゃない」

幼い頃から、僕は父親の言うことに従って生きてきた。
父親の母校である全寮制の男子校に通うことになったのもそうだ。

でも、それが原因で僕は辛い思いをすることになる。
毎日がイジメとパシリの連続、厳しい校則と理不尽なルールで自由の欠片もない日々。
肉体も精神も疲弊しきった僕は、ある日寮から逃げることを画策した。

しかしそれもうまくは行かず捕まり送り返され厳しい尋問を受ける羽目になる。
そこでイジメの実態を訴えるがそれがまったく聞き入れてもらえない。

冒頭の言葉はその最後、父親に言われたことだ。
絶縁を叩きつけられ、僕はその日家から追い出された。


―都会、そしてあの苦痛でしかなかったあの高校を離れ
僕、紺野悠樹は人里から離れた田舎町にやってきた。

僕のことを心配した母さんが、父親だったあの男に内緒で僕の『第二の人生』(言い過ぎかな)になる場所を用意してくれた。
ここは母さんの生まれ故郷でもあるそうだ。

母さんから渡された地図と、『ここで降りること』と言われたとおりの駅で電車を降りる。

ホームからは綺麗な青い海を見渡せる。
反対側にはうっそうとした森、その後ろには高い山々が聳え立つ。
自然に恵まれた町だということがわかる。

荷物を持って駅から出る。
そこで僕を待っていたのは――

「悠くん、久しぶり」

そこにいたのは1人の女の子。
肩くらいまで伸ばした黒髪に、少し幼げな可愛らしい顔立ち。
透き通るくらいの白い肌…

こんな可愛い女の子、僕の知り合いにいたかどうか、まったく覚えがなかった。

「え、えっと…」
「忘れちゃってるよね、もう10年位前だもんね」
そ、そんな前に会ったことが…少ない知恵を絞って記憶の奥底を探る。

「私、柳瀬七海…昔は近所に住んでて、よく遊んでたけど…覚えてるかな…」

「あーーーーーーーーーーーーっ!!!」

思い出した・・・
彼女は一歳年上の女の子で、確かに数軒隣に住んでいた記憶がある。
優しくて綺麗なお姉さんとお母さんがいたのも思い出した。
確か、僕のお母さんと彼女のお母さんは従姉妹同士で、記憶がおぼろげながら思い出してきた。

「印象が昔のままだったからすぐ分かったわよ、悠くん」
「はは・・・そうなんだ・・・」

悪気のない彼女の言葉にちょっと落ち込む。
あの父親と違い、僕は母さんそっくりの容姿ってよく言われる。
身長もクラスで一番小さい145cm、華奢で女顔で普通に女子に間違えられる。
それがあのイジメの原因だった。

こんな僕だから、喧嘩になれば普通の男子にすら敵わない。
体力測定でも僕の身体能力は女子並みだった。
なので、当然のように男子校でのカースト最下位へ・・・

蹴る殴るパシリはまだマシ。
全寮制なので金品要求はほぼ無かったけど、代わりにイジメは肉体的、精神的なものが多かった。

そして、それは僕のこんな容姿から性的なものへ・・・
僕は頻繁に女装させられたりしたりするようになった。
そして、女装だけで済まず、アイツらは僕を裸に剥いて華奢な身体を笑いものにしたりもした。

僕のアソコは毛が先天的に生えないみたいで無毛。
そしてペ○スは勃起しても7cm程で真性包茎・・・
アイツらが笑いものにするに十分だった。

だから『お前なんて男じゃねぇ!』と言われ、無理やり女装させられ、アイツらのペ○スを無理やりしゃぶらされた。
こんな環境で逃げ出さなかったら、多分尻を犯されてたかもしれない。

そして、そんなイジメを知った教師も冷淡だったけど・・・
父親は・・・
僕を汚いものでも見る目で言った。
『お前は汚らわしい』と・・・
更に『お前のような弱い人間は俺の息子じゃない』と続いて僕は絶縁された訳だ。

その言葉は悲しいと言うより、どこかホッとしていた。
そして逆に・・・
僕は自分の弱さを嘆く事も否定する事もやめたのだった。

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