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◇◇◇ 淫蕩聖伝 ◇◇◇
官能リレー小説 - ハーレム

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◇◇◇ 淫蕩聖伝 ◇◇◇ 7


望は捕らわれなかった者達の中にいた。
何とか森の中に逃げ込んだのだ。
(い…一体どうなってんだよぉ…!?この世界では乱交パーティは違法で取締りの対象なのかぁ…!?)
彼は草むらに身を隠しながら村の様子をうかがう。
兵士達は捕らえた村人達の両手を縄で後ろ手に縛って拘束していった。
一人の兵士が隊長に報告する。
「隊長、捕らえられたのは全体の七割ほど…残りは森に逃げ込んだようであります」
「そうか…まあ構う事はあるまい。裸のまま森に逃げ込めばたちまちモンスターや野生動物の餌食だ。我々の目的は邪教の拠点の壊滅…いずれにせよ目的は達成されたという訳だ」
そこへ、二人の兵士が黒髪の美女を隊長の前に引き立てて来た。
「隊長、見つけました!リリスの神官であります!」
「おぉ!間違い無いか!?」
「はい!リリスの印の刺青も確認しました!オイお前!股を見せろ!」
兵士達は女の裸の体を隊長の前に突き出した。
彼女の恥丘はツルツルに剃り上げられており、そこに奇妙な形の印が描かれている。
「確かにリリスの印だ…おい女!この村に邪神の教えを伝え広めたのは貴様だな!?」
女は叫んだ。
「お…おのれ権力の犬共めがぁ!!リリス神を邪神と言う貴様らこそ邪教の徒じゃあ!!リリスよ!!この信仰無き者共に災いを与えたまえぇ!!」
「この悪魔の使いめ!!この場で処刑してやる!!」
そう言うや否や隊長は剣を抜き、女の首をハネた。
「…っ!!!?」
それを隠れて見ていた望は驚きのあまり思わず声を上げそうになってしまった。
(こ…殺した…!!?何の躊躇いも無くアッサリと…!!ひでえ!!あの女の人が何したのか知らないけど…何も殺さなくても良いじゃないか…!!)
それは平和な現代日本で生まれ育った望にしてみれば、あまりにも衝撃的な光景だった。
女の首はコロコロと地面を転がり、頭を失った体はビクッビクッと数回痙攣して動かなくなった。
「うおえぇぇ〜…」
望は耐えきれず、その場で嘔吐した。
「…おい、お前…」
「…?」
不意に後ろから小声で呼ばれたので振り返ってみると一人の若い女がいた。
まず目に付いたのは燃えるような真っ赤な赤毛。
真っ先そこに気を取られたが良く見れば顔立ちは整っておりなかなかの美女である。
ややツリ目気味でキツそうな印象を受ける瞳の色は琥珀色。
恐らく彼女も乱交の参加者だろう…。
素っ裸だったからだ。
全体的に引き締まっているが胸や尻はドーンとデカい…出る所は出て引っ込む所は引っ込んでいるというかなり魅力的なボディラインである。
だが今の望はとてもそんな気分にはなれなかった。
ただペ○スだけはさっきからギンギンに勃起したままだ。
赤毛の女は言った。
「…あまり顔を出すな。見つかるぞ…」
「…あ…は、はい…!」
指摘されて望は慌てて草陰に頭を引っ込める。
「吐いたか…人が死ぬのを見たのは初めてか坊主?」
「……」
望は黙って頷いた。
ちなみに女は望よりも五〜六歳ほど年上といった所だ。
望はつぶやくように言う。
「…何がどうなってるのか…俺にはサッパリ解らない…」
「はぁ?お前何も知らないで参加してたのかよ?あれはリリスっていう性と快楽を司る悪魔…そいつを崇拝する儀式なんだよ。リリス信仰はどこの国でも違法でそれを行った者は死刑…んなもん常識だろ?お前どこの田舎の出身だ?」
「…異世界」
「ハハハ…面白くねえ冗談だぜ坊主」
「坊主じゃない、俺は望…神室 望ってんだ」
「ノ…ズォム…?発音が難しいな。私はディオニシア…ディオナで良い」
赤毛の美女…ディオナは言った。
「ヤツラその内いなくなる。そしたら服と荷物を取りに行こう」
「…いや、俺もともと裸でこの世界に飛ばされて来たから最初から服なんて無くて…」
「ハァ…その設定まだ続いてんのかい?」
「せ、設定じゃないよ…!」
「…ま、細かい事情は詮索しないが、服が無いなら村人のを頂戴すれば良いさ」
「頂戴するって…まさか盗むって事か…!?」
「そうだよ。どの道この村は終わりだ。無人になって風化していくだけなんだから、服ぐらい貰っといたってバチは当たらないだろ?」
「ディオナはこの村の人なの…?」
「いや違うよ。私は旅から旅の根無し草みたいなもんで…リリス神の儀式ってヤツに前々から興味があってさ…で、この村で夜な夜なリリス崇拝の儀式が行われてるって噂を聞いたんで参加してみたらコレだよ」
どうやら彼女、リリスの信徒ですらなかったらしい…。

やがて兵士達は捕らえた村人達を数台の馬車に分けて詰め込むと去って行った。
「よし、行こう!」
「あ…ああ」
ディオナは宿屋へと向かう。
望は衣服を得るため適当な民家に入って行った。
(あぁ〜神様仏様お許しください〜!!)
彼は適当な男性用の衣服を見つくろって身に着けた。
幸い着方が解らないような事はなかった。
(衣類や家屋から察するに、この世界の文化は概ね西欧風なんだな…)
そんな事を思いながら外に出て行くと既にディオナが待っていた。
胸元、腕、お腹、太もも…と色々と露出の多い服の上から革製の胸当てを着けて、革のブーツを履いている。
腰に巻いた革ベルトには同じく革製の物入れと短剣、そして背中にはロングボウ(長弓)と矢筒を背負っていた。
「へぇ…!ディオナは弓使いなんだね」
「まあな!これでも腕にはそこそこ自信あるんだぜ?…で、ノゾムの武器は?」
「俺は武器なんて使わないよ」
「じゃあ魔法使いか!」
「(ま…魔法!?そんな物があるのか!)…いや、魔法も使わない…ていうか使えん」
「はあ!!?」
ディオナは信じられないという顔をした。
「お…お前…そんなんでモンスターや盗賊が跋扈するこの世界で良く今まで生きてこれたなぁ…」
「あはは…ま、まあね…(だからさっき来たばっかなんだって…)」
「はぁ…何もかも常識外れなヤツ…ちょっと付いて来な」
そう言うとディオナは村で一番大きな建物の中に入って行った。

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