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◇◇◇ 淫蕩聖伝 ◇◇◇
官能リレー小説 - ハーレム

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◇◇◇ 淫蕩聖伝 ◇◇◇ 1


『君は…』
少年は夢を見ていた…。
『…あぁ…そうか…思い出したよ…いつもの夢だね…』
少年の目の前には、一人の美しい少女が立っている。
新雪のような白銀の髪、肌も抜けるような白さ、真紅の瞳だけが色鮮やかに際立っている。
そしてその顔立ちは例えようも無く美しい。
何も身に付けていない、生まれたままの姿で、少女はただ黙って少年を見て微笑んでいた…。

彼女は定期的に少年の夢に現れるのだった。
少年がどんな夢を見ていようと…それが例えば学校の教室であろうが、自宅の家族の団欒の場であろうが、あるいは支離滅裂な夢の世界であろうが、その少女は不意に現れる。
そしてその瞬間、世界は一切の動きを止め、色を失うのだ。
その少女と少年以外は…。

『……』
少女は黙ったまま少年に歩み寄って来る。
少年は少女から目を離せない。
やがて二人は、どちらからともなく互いの体を抱きしめ、唇を重ねる。
これもいつも通り。
二人の手は互いの体をまさぐり合い、愛撫し合う。
少女の乳房は少年の手の平に、ちょうど収まる大きさだ。
少年も“どうせ夢の中だから”と積極的になる。
少女は声を出さないが、その頬は次第に紅潮し、息づかいも荒くなってゆく。
感じているのだ。
何より彼女の両脚の間の秘裂から溢れ出す大量の蜜が、それを証明している。
そして少年と少女は一つになる。
既に受け入れの準備が整っている少女の蜜壺は、そそり立つ少年の肉棒を難なく受け入れた。
挿入するや、少年は自ずと腰を前後させ始める。
その動きは誰に教えられた訳でもない。
本能の律動だ。
少女の方も少年の下で快感に身を悶えさせている。
二人は更なる快感を得ようと、更に早く、激しく、絡み合い、一つになっていく。
だが快楽の時間は長くは続かない。
少年は絶頂に上り詰め、肉棒の先端から、ほとばしる精を少女の膣内へと放った。
それを子宮口で受け止めながら、少女もまた絶頂を迎えたのが少年には判った。
そして激しい情交の後、二人は繋がったまま、気怠い…しかし心地良い一時を過ごすのだった……。

 * * *

 …チュン…チュン…

「…やっちまったぁ…っ!!!!」
朝、少年…神室 望(かむろ のぞむ)は、カーテンの隙間から差し込む朝日と、小鳥のさえずり声と、そして股間のベットリとした不快感によって目覚めた。
「トホホ…あの夢見ると、いっつもやっちまうんだよなぁ…」
16歳…高校生にもなって夢精とは、我ながら情け無いと思う望であった。
だが後悔しても、こればかりは生理現象ゆえ、どうしようも無い事だ。
(だいたいあの夢、本当にリアルで、まるで現実みたいなんだよなぁ…)
望は夢の中の少女を思い出す。
(いつもながら可愛いかったよなぁ…でも、どうしていつも同じ女の子なんだろう…?)
まあ、夢は願望の表れというが…。
そんな事より今の彼には、やらねばならない事があった。

(あぁ…情け無え…精液で濡れた自分のパンツ洗ってる時が一番情け無え…)
まさかザー○ンまみれのパンツをそのまま洗濯カゴに放り込む訳にもいかず、望は風呂場で虚しくパンツを洗っていた。
幸い時刻はまだ早朝…家族は起きていない。
…と思っていたら、不意に後ろから声を掛けられた。
「望…何やってんの…?」
「わわわ…っ!?な…なつき!?どうしたんだよ!?こんな時間に…!!」
慌てて振り向く望。
そこにいたのは彼の一歳年下の妹、なつきであった。
「どうしたって…トイレですけど?」
なつきは望の手の中のパンツをジッと見る…。
「ふ〜ん…」
「…な…何だよ…?」
「…いやぁ?…ただ“元気だなぁ…”って思ってさ…」
「……」
微妙に軽蔑の感情の混じったニヤケ顔で言う夏紀に、望は何も言い返せなかった…。
「…どんな夢見てたのか知らないけどさ、寝てる間に出すなんてよっぽど溜まってんだねぇ〜。早くカノジョの一人でも作った方が良いんじゃない?望、ルックスはそんなに悪くないんだし…」
「う…うっせぇ!余計なお世話だ」
ちなみに望は、体格は中肉中背、顔立ちは中性的で整っている(美男という程ではないが…)。
「じゃあねぇ〜…♪」
なつきは洗面台で洗った手をひらひらと振りながら脱衣場を後にした。
「早く行っちまえ!」
その後、洗濯カゴに洗い終えたパンツをいれた望は風呂場を出て部屋に戻った。

(あ〜あ…なつきも変わっちまったよなぁ…小さい頃は“お兄ちゃん”って呼んでくれて可愛げもあったのに…)
自室で望はベッドに横たわり思うのだった。
(それにしてもあの夢…一体何なんだ?…いっつも同じ女の子ってのがちょっと気になるんだよなぁ…まぁ、俺があんな可愛い娘とエッチ出来るなんて、現実じゃあ有り得ねえけど…)
既に日は昇っているものの、いつも起きる時刻までにはまだまだ時間がある。
望は二度寝しようと目を閉じた…。
「………………ダメだ、目が醒めちまって眠れねえや…」
彼は寝るのを諦めて、ちょっと出掛ける事にした。
私服に着替えて静かに家を出る。
目指すは近所の神社。
周辺がちょっとした森になっていて気持ちが良い。
高台にあるので、町を一望する事も出来る。
そこからの眺めが望は好きだった。

家から自転車に乗り十分ほど…望は神社へとやって来た。
(朝の空気が気持ち良い〜!)
境内を抜け、森の中を歩く。
周囲に人の姿はいっさい無い。
彼はまるで世界に自分一人きりになったかのような気分に浸っていた…。

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