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ある六畳一間から伝説が始まる
官能リレー小説 - ハーレム

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ある六畳一間から伝説が始まる 5

「……で、夜中に俺の部屋に勝手に上がってきて、鬼退治しようとしたら逆にやられそうになったってことか。警察を呼んでいい?」
「不法侵入で逮捕されちゃいます」
「警察で鬼退治の話をしても信じてくれないだろうな」
神崎修司は女神シャクティや淫魔リリスと遭遇しているので、清河絢香がでたらめを言っているわけではないのはわかった。
「で、どうするつもりなんだ?」
「神崎さん、私たちの仲間になりませんか?」
「は?」
「鬼の呪いも一瞬で祓うなんて、かなりの実力者です。退魔師になりませんか?」
少女退魔師をリリスの呪いから解放したのは神崎修司ではなくて、女神シャクティだと清河絢香に説明してみたが、逆効果だった。
「今はどんなお仕事をなさっているかわかりませんが、それなりにお給料も用意できます」
「それよりも、女神や淫魔につきまとわれているのをなんとかできないか?」
神崎修司は清河絢香の家に一緒に行くことになった。母親に会わせたいと絢香が言うのである。
(まさか変な宗教団体とかだったりしないよな)
絢香が携帯電話をかけると、二十分後、ボロアパートの前の道に清河邸から高級車と運転手がやってきた。
「お嬢様、おつかれさまです……こちらは?」
「大切なお客様です」
初老の運転手は神崎修司に頭を下げる。
清河邸は高級住宅街にあった。
「神社とかお寺じゃないんだな」
「昔はそうだったみたいですけどね」
広い庭、運転手つきの車、豪邸。
応接室に案内されて神崎修司がきょろきょろしていると三十代後半の女性が部屋にやってきた。
「娘から話はうかがいました。危ないところを助けていただいたそうですね」
神崎修司は夢で淫魔リリスに悪戯されている絢香を見ていただけ。女神シャクティが聖力で絢香にかけられた呪いを解いただけである。
(娘の絢香さんが触手でいかされまくっている夢をみていただけです、とか言いにくいな)
少女退魔師の母親、清河麗華は挨拶をしながら神崎修司の実力をこっそりと霊視してみた。
(この人、何者なの?)
神崎修司のそばには女神シャクティが気配を消していつもついている。
麗華は神崎修司のオーラを霊視して唖然とした。まるで神としか思えない。
清河麗華は感動して涙ぐんでいる。
「あの……俺の顔になにかついてますか?」
「あぁ、すばらしい力を持っている方なのですね。失礼でなければ、どのような修行をなさったのかお話していただけますか?」
「修行なんてしたことないですよ。このケーキおいしいですね」
「ケーキがお好きなら、まだありますよ」
清河麗華にいきなり気に入られたとは神崎修司はわからない。ただ上品なセレブの奥様といった麗華を見て、母娘そろって美人で、母と娘を犯したいと不埒な妄想をしている。
(魔王様ったら、娘の次は母親なんて、鬼畜だわ。でもそれでこそ魔王様って感じ♪)
淫魔リリスは神崎修司の妄想を感知している。
女神シャクティの守護で地上界で直接、具現化して降臨を阻止されているので、淫魔リリスは神崎修司の夢の中にいる。
天界と地上界は女神シャクティの守護領域、法と秩序の領域である。
夢の中や妄想、そして魔界は淫魔リリスの支配領域、混沌の領域である。
(そうだ、あの手があるじゃない。ひさしぶりだけど、がんばってみようかな、ふふっ)
女神シャクティが、すでに降臨していると気がついていない淫魔リリスは、神崎修司の妄想を叶えるために活動を開始した。

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