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ある六畳一間から伝説が始まる
官能リレー小説 - ハーレム

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ある六畳一間から伝説が始まる 38

「さて、魔王様もおいでになったので、艶会を始めましょうか!」
パンパン、と狐姫玉藻が手を叩く。
神崎修司の前に、特別なお膳が運ばれてきた。
「ノルンさん?」
ボートの中に果物などに埋もれて全裸のノルンが寝そべっている。
「さぁ、一杯どうぞ」
狐姫玉藻が神崎修司の酒杯に徳利から酒をお酌する。日本酒ではない。白い濁りがある酒で、甘酸っぱい香りがある酒である。
「俺、酒はあまり……」
「なら、こういたしましょう」
狐姫玉藻が杯をすっと持ち、神崎修司に笑顔で「私にも下さいな」と言う。
神崎修司がそそいでやると、くいっと狐姫玉藻が口に含むと唇を重ねてきた。思わずごくっと口移しにされた酒を神崎修司が飲んだ。
「これは、ネクタル……」
「魔王様がお好きと聞いて、ノルンさんが用意してくれたんですよ」
「用意って……」
女体フルーツ盛りになったノルンが何も言わないが、目をそらして耳まで真っ赤にして照れている。フルーツの山で肩から爪先までは隠れているから、裸を見られて恥ずかしがっているのではないだろう。
(ノルンが搾ったのか?)
そこで襖がバッと開かれて、リリスが宴会場の中央に進み出てきた。
鮮やかな色合いの着物姿である。
その背後、宴会場の端で胡弓のような楽器を持ったミーシャが「では、始めます」と言うと演奏を開始した。すると、リリスが優雅に踊り始める。
「どうぞ、魔王様」
女体フルーツ盛りにされたノルンが色が紫だがリンゴのような果実を中から差し出してくる。神崎修司はかじりつくと、食感はリンゴなのにブドウの味がする。隣にいた狐姫玉藻もすっと立ち上がり、リリスと踊り始めた。
二匹の蝶のように着物のすそをひるがえして、二人が音楽に合わせて舞う。
はらり、はらりとリリスと狐姫玉藻がおたがいの着物を踊りながら脱がそうとしていた。
「なかなかやるわね」
「さすがリリス様」
音楽のリズムが緩やか流れから、だんだん力強く激しいものになっていく。
二人が長襦袢だけになったとき演奏が終わる。狐姫玉藻とリリスが神崎修司の前で正座して手をついて、頭を下げる。
神崎修司が思わず拍手した。
「お楽しみはこれからですよ」
「魔王様、酒池肉林よ♪」
顔を上げた二人が微笑して言うと、リリスが、さっと手を上げる。
ミーシャがそれを見て「みんな集合!」と元気いっぱいの声を出した。
「はーい♪」
「うわっ、なんだ!」
宴会場の中に獣人族の娘たちとノルニルさんたちが全員全裸で入ってきてリリスと狐姫玉藻の後ろで正座した。
ノルンが起き上がり、神崎修司に抱きついた。そして囁く。
「魔王様、抱いて下さい」
神崎修司にリリスが言う。
「やっぱり、ノルンだけ仲間外れにしたらかわいそうよね」
「魔王様、私もお忘れなく」
ミーシャも歩いてきて、リリスと狐姫玉藻の隣に並んで座った。
「魔王様、がんばって下さいね」
ミーシャがにっこり笑って言う。
(ここにいる全員としろと?)
「みんな、踊るわよ!」
「はーい♪」
ミーシャが演奏を始めた。
ノルニルさんたちと獣人族の娘たちが立ち上がり、腰をくねらせ踊り始める。狐姫玉藻は歌い、リリスも踊りながら、ノルニルさんと獣人族の娘たちにキスをしていく。
「魔王様……んっ……」
ノルンが神崎修司の唇を奪う。
神崎修司は腕の中のノルンが緊張しているのか震えているのがわかった。
「ふぁっ……はぁ、はぁ、はぁ、魔王様……優しくして下さいね」
(もしかして、ノルンさん、処女なのか?)
踊っている獣人族の娘たちやノルニルさんたちが目を潤ませて、熱い吐息を洩らす。
「玉藻ちゃんも気持ちよくなりましょう♪」
リリスが狐姫玉藻の背後から抱きつき、獣耳をはむはむと甘噛みする。
歌っている声が艶めいて、吐息が乱れる。さらにリリスが立たせた玉藻の乳房を背後から揉んでいる。
欲情したノルニルさんと獣人族の娘たちが抱き合いながら踊り出す。
その演奏を聞いた者は欲情するという魔法具楽器を、ミーシャがうっとりとしながら奏で続けている。さらに狐姫玉藻が歌う呪歌が、その効果を増幅する。
そして、リリスの踊りもまた、この場の者たちを興奮させる舞踊である。さらにリリスのキスには欲情をかきたてる力がある。

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