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ある六畳一間から伝説が始まる
官能リレー小説 - ハーレム

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ある六畳一間から伝説が始まる 19

第七話 天使ノルニルのネクタル

どの種族の民も天界の使途の襲撃は全世界の法と秩序による調和ということまでは理解していない。地上界でも同じで死とは何か理解したブッタは「輪廻転生」と弟子に話したが、伝言ゲームのように仏教として伝えられることになった。
天界から来た死をもたらす使者を、ハーフリングの姫ミーシャが堕天の刻印で調伏したことは他のエルフとダークエルフの国の民にも伝わった。
それは狐姫の策略であった。
エルフの女王とダークエルフの女王は世界の秘密を知っている。ハーフリング族から贄が供給されなければ、次は自分たちの種族がその分も合わせて狩られると理解していた。
「聖刻を消したのは誰なのですか?」
エルフの女王は噂に耳を傾けた。
「おもしろい、もし天界のヴァルキリーが来たら私も聖刻を消してもらおうか」
ダークエルフの女王もまた噂に興味を持った。 
狐姫はリリスの帰還を知らせた。
聖刻を消したのはリリスと噂を流した。
狐姫は変化の術は得意でハーフリング族の商人に獣人族を化けさせて、各地に流言の計を実行させたのである。
ハーフリング族の百人の評議会議員は姫ミーシャの帰還を実はあまり望んではいない。
ハーフリング族には王都に評議会があり、ミーシャは王族であり評議会の最高責任者である。
ノルンが王城を占拠し、ミーシャが百人の代わりとして聖刻を刻まれた。
ミーシャが生きていて、ヴァルキリーのノルンや天使兵ノルニルが敗れて王城から撤退したと知り、困ったのはヴァルキリーのノルンを王城に導いた百人の評議会議員たちである。
狐姫はハーフリング族の評議会議員たちを、ミーシャはいずれ今の議員を辞職させ新しい若い議員による評議会を作るつもりだという偽情報で疑心暗鬼にさせておき、そこで天界から使途襲撃があり、ミーシャ暗殺の計画が実行されたのだった。
ハーフリング族の評議会議員たちはミーシャの国葬まで行っていたが、狐姫はミーシャが淫魔リリスと共に手を組み報復のために帰還すると噂を流した。
ハーフリング族の国を混乱させておけば、エルフとダークエルフの王国の対策に狐姫は専念できる。
獣人族は四大種族の中でもっとも数が少ない。 
まともに戦争になれば勝ち目はない。
ヴァルキリーのノルンと天使兵ノルニルたちは堕天の刻印によって天界に戻れない。
ハーフリング族の評議会は証拠隠蔽のためにノルンやノルニルを抹殺したかったが失敗した。
堕天の刻印を消してもらうために狐姫と手を組んだノルンは、配下のノルニルたちを連れて、魔界の中心部である異界の森に向かっていた。
堕天の刻印がある者は次の天界からの使途が現れたら抹殺されてしまう。それまでに刻印を消して、任務を遂行してノルンは帰還したい。
魔界のどの種族であってもかまわないが、決められたエネルギーを聖刻で搾取するのが任務である。
堕天の刻印がある限り聖刻の秘術が使えない。
狐姫は淫魔リリスを抹殺すれば堕天の刻印は消えるとノルンをそそのかした。
魔界統一の妨げになるべき敵と狐姫は淫魔リリスを認識している。
狐姫はヴァルキリーのノルンと淫魔リリスが共倒れになればいいと考えている。
魔王が実在しているとは考えてはいない。
ミーシャは評議会議員たちを疑ってはいなかったが、淫魔リリスはたやすくハーフリング族の王城が陥落したのはミーシャが裏切られたのだとわかった。
「ミーシャ、あなたは魔王様のもの。魔王様に孕まされて子を宿すのよ」
「はい、うれしいです」
なんかちがうんじゃないか、と言う神崎修司を無視して淫魔リリスはミーシャに告げた。

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