PiPi's World 投稿小説

ある六畳一間から伝説が始まる
官能リレー小説 - ハーレム

の最初へ
 11
 13
の最後へ

ある六畳一間から伝説が始まる 13

神崎修司はそんなことを考えながら、昨夜の疲れもあり寝そべっているうちに、うとうと眠ってしまった。
「あっ、魔王様っ、どうにかしてぇ、あぅっ、あぁっ」
「誰が魔王だっ!」
触手が大繁殖して闇に浮かぶ大岩の上にある淫魔の館は崩壊していた。
崩壊した館の上では、淫魔リリスが触手に空中に持ち上げられて、女体に触手を絡みつかれまくっていた。
試しに「おしおき終わり」と言ってみるとピタッと触手の動きが止まり、淫魔リリスが神崎修司の前に下ろされてきた。
「はぁ、はぁ、魔王様……うわああぁん、こわかった」
神崎修司は淫魔リリスに抱きつかれた。
(まあ、鞭を持って追っかけられて触手につかまったらこわいよなー)
淫魔リリスが鼻水たらして泣いて甘えて泣きじゃくっているので、神崎修司は髪を撫で、ただ泣き止むのを待っていた。
「ぐすっ、ぐすっ、あたし……魔王様に、よろこんでもらいたかったのに……ふええぇん!」
「あー、俺が悪かった」
「館も壊れちゃったし、魔王様からもらった触手っちたちも、魔王様がいないと大暴れだし、もう、どうしたらいいかわからないよぉ……」
(俺が清河家の三人とやりたいって考えたから、リリスはやらかしたんだな。困ったな)
神崎修司が妄想しなくても、勝手にあれこれやらかしている淫魔リリスだが、今回は神崎修司のためにやらかして、女神の制裁を受けた。
神崎修司が、触手を止めなければ「おしおき」され続けていたはずである。
「リリス、魔界に帰りたいか?」
「魔王様がいれば、どこでもあたしはいいよ」
「リリス、魔界ってどんなところだ?」
「魔王様、魔界に興味があるの?」
「俺が暮らしている世界は地上界、この夢の世界が夢幻界、あと天界と魔界があるんだよな」
「そうそう。で、あたしは、地上界と天界には行けないんだよね。女神は夢幻界と魔界には来れない。人間は全部の世界に行ける。いってみる?」
淫魔リリスは「いってみる?」と言いながら、どうやら魔界に神崎修司を連れていきたいらしい。
「いったら死んだりしないよな」
「死んだりしないよー」
「よし、行ってみるか!」
魔界。
「んー、ひさしぶりに帰ってきたけど、あんまりかわらないなぁ……」
草原に遠くに森らしいものが見える。
神崎修司は周囲を見渡して「ピクニックには良さそうな場所だな」と言った。
魔界のイメージは地獄か暗雲が立ち込めていて殺風景、枯れた木々にカラスなど、どことなく寂しげでおどろおどろしい想像をしていた。
実際に来てみると日の光を浴びた緑が生い茂るのどかな光景が続いている。
(地上界から人を呼んだら観光地になりそうだなー)
神崎修司はそう思っている。
「リリス、街とかあるのか」
「ここは中央平原であのでっかい森が異界の森。東西南北に国と街があるよぉ」
リリスと神崎修司が向かったのは異界の森のさらに中央にある塔だった。
この塔は魔界の中心である。
この森の周辺地域は中立地帯。でもそれぞれの国は鎖国していて各国で繁栄している。
本来は大帝国で四つの領地ごとに独立したので、共通の通貨や言語が使われている。
「魔王様、どこの国から侵略しますか?」
「おいおい、二人で侵略できないだろ。とりあえず観光しないと」
「魔王様とあたしなら二人で帝国が樹立できますよ♪」
「俺、戦争は嫌いなんだよ」
魔界には四人の女王がいてがある、戦争にならずに統一する方法がある。
「魔王様、魔界に君臨しちゃいましょうよ♪」
神崎修司は淫魔リリスの提案を保留した。
「その四人がどんな女性かわからないだろう?」
「きっと気に入ると思うけど。……でも、あたしを仲間はずれにしたら許さないからね」
魔界の四つ種族とは、エルフ、ダークエルフ、ハーフリング、獣人。
神崎修司は、部屋にそんなエロゲー原作のエロマンガがあったなぁ、と思い出していた。
ただ、それは武力制圧して、捕まえてきた四人を犯す内容だったが……。
神崎修司が、六畳一間のボロアパートの部屋から失踪。
淫魔リリスの加護を受ける魔王として、四人の愛人を孕ませた。
「警察に届けたほうがいいかしら」
「心配ない。若い頃には旅をしたり、いろいろするもんだ。はっはっは!」
神崎修司の叔父と叔母は神崎修司が失踪した三日間、特に騒いだりはしなかった。
女神シャクティは審判者の神崎修司が失踪した原因が淫魔リリスの仕業だと気がついた。
だが、どうにもできなかった。
神隠しという言い伝えがあるが、神崎修司の失踪はまさにそれであった。 

SNSでこの小説を紹介

ハーレムの他のリレー小説

こちらから小説を探す