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ある六畳一間から伝説が始まる
官能リレー小説 - ハーレム

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ある六畳一間から伝説が始まる 12

(麗華さんがフェラチオしながら泣いていたのは、亡くなった旦那さんのことを、まだ好きなんだろうな……)
神崎修司は麗華を聖力を分け与えるためとはいえ、犯してしまったことを後悔した。
「なんでパパの名前を神崎さんが知ってるの?」
「細かいことはいいじゃないか、淫魔リリスは退治されたのに女神シャクティが、まだうちにいるのはなんでなんだ?」
「それはね……」
女神シャクティ、またはパールヴァティー、またはヘラとも呼ばれている。神話の数だけ名を持つが、創造神の伴侶であり、法と秩序の守護神である存在。そして淫魔リリス、またはカーリー、またはペルセフォネ、こちらも無数の名を持つ破壊神の伴侶であり、混沌の守護神である存在。
「リリスは混沌の女神」
「わっ、シャクティがしゃべった!」
遥と絢香が険しい非難の視線を向けた。
遥や絢香は女神シャクティに畏敬や憧憬、むしろ忠誠心すら抱いている。
「審判者の宿命を与えられし者。世界の運命を握る選ばれし者、神崎修司」
「なんだそれ?」
審判者とは、世界の運命を法と秩序か混沌か選択する者。どちらの女神を神崎修司が伴侶とするかで世界の運命が決まる。
「今のままでいいんじゃないか」
神崎修司があっさりとそう言った。
「世界は変容する。淫魔リリスを選べば地上界は消滅して、夢幻界に取り込まれてしまう」
「シャクティを選べば?」
「現実と夢が別れた今の法と秩序の世界が維持される」
あらゆる法術や呪いは現実と夢のパワーバランスを調整したり、拮抗を乱すことで発動する。
「神託は伝えました。また会いましょう」
女神シャクティは微笑したが、少しだけさみしげに見えたのは気のせいだろうか。
女神シャクティの姿は消えてしまう。
そこには清河麗華が座っていた。
「戦い、神託を伝える役目が終わったので、元に戻ったみたいですね」
麗華はそう言って頬を染めた。
(ああ、そうか、麗華さん、あの射精した時は、もう俺としてるのわかってたんだな)
巫女は聖力を授かると女神の化身になる。
神崎修司は気がついた。 
(じゃあ、俺がオナニーしていて精液かけちゃったのは誰なんだ?)
清河麗華にはまだ会っていなかった。
「俺、麗華さんに、なんか悪いことした気がして……すいませんでした」
「あやまらないでください。女神様の加護がなければ私たち三人は、淫魔リリスに廃人にされていたかもしれません」
「でも……」
麗華はすっと立ち上がると、神崎修司のそばに座って頬にキスをした。
「あっ」
「ふふっ、私たちは退魔師の巫女ですから、神崎さんから聖力をわけてもらってこれからは戦うことができます。もしも、また淫魔リリスが現れたら私たちに協力して下さいね」
(俺とセックスして変身する巫女かぁ、なんか卑猥な変身方法ではあるな)
「それに……」
目を潤ませながら麗華が言った。
「神崎さん、私にもう泣くなと言ってくれました。私はそんな神崎さんが好きですよ」
「ママ……」
「うっ」
遥と絢香も涙ぐむ。
三人は神崎修司の部屋から帰っていった。
(淫魔や女神と会わなければ三人とも会わなかったんだよな。審判の者か……)

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