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ある六畳一間から伝説が始まる
官能リレー小説 - ハーレム

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ある六畳一間から伝説が始まる 11

「きゃあぁっ!」
「女神シャクティの名のもとに、淫魔を祓います!」
神崎修司は夢で淫魔リリスと清河麗華の対決をみた。黄金の瞳に女神シャクティの白い翼で飛翔する麗華の手に光の鞭が握られていた。
ピシッと鳴ると絢香や遥を束縛していた触手が粉砕されて散る。
二人が落下するのを急降下して床に下ろしたとき、どさくさにまぎれて、淫魔リリスが飛び去ろうとしている。
「逃がさないわよ!」
麗華が鞭を振るうと、光の鞭が淫魔リリスの背中を打ち叩き落とした。
破壊された触手の群れが異様なスピードで再生して、麗華たちに襲いかかるが鞭の一撃で破壊される。さらに、触手は床に落下して起き上がったばかりの淫魔リリスにも絡みついた。
「ええっ、ちょっ、あぁっ、この、バカ触手ども、敵はあっちでしょ!」
淫魔リリスは触手に足首や腕に絡みつかれて、群れの中に引きずり込まれていった。
「この力があるうちに肉体に戻らなくては」
神崎修司は淫魔リリスが触手であんなことやこんなことをされてアヘ顔になるのを見たかったのだが、そこで夢が終わった。
「うぅっ、もう朝か……」
ラブホテルの控室で、ひたいに濡れタオルが乗せられていた。
「お客様が倒れているのを見つけてくれたの。熱あるみたいだし、今日の夜は休みなさいね」
神崎修司は叔母に言われて「はい、すいません」とラブホテルから、スクーターでボロアパートに帰宅した。さすがに淫魔リリスを未亡人とセックスして撃退して、熱を出しながらエロい夢をみてましたとは説明できない。
「おかえりなさい。パパ」
「えっ?」
絢香と遥が朝食を女神シャクティと作って食べていた。味噌汁の匂いに神崎修司の腹がぐぅ、と鳴って女神シャクティと二人がくすくすと笑う。

第五話 女神シャクティの巫女たち

とりあえず四人でもぐもぐと食事をする。
女神シャクティが味噌汁をすすってニッコリと目が合うと笑うのが、逆に気まずい。
「昼間で天気がいいなら女神様はこうして人の姿でいられるみたいです」
絢香がそういうと女神シャクティがうなずく。
「前に出てきたのは夜だったけどな」
「女神様に神崎さん、かけちゃったんでしょ?」
味噌汁を吹き出しそうになった。
「いや、その、あれは……」
あわてる神崎修司を無視して遥が話をする。
「それで聖なる天衣が地上界に対応して進化したって言うとわかりやすいかも。そもそも女神様の姿を見たりさわれたりなんて、普通の人はしないものだから」
「じゃあ、なんで一緒にめし食べてるんだ?」
「奇跡としかいえないわ」
食事を終えて今度はお茶を飲んでいる。
(女神シャクティの、この落ちつきようはなんだろうなー、自分の家みたいになじんでるもんな。神様のくせに。わからないことだらけだ)
「お茶っ葉なんてうちにあったか?」
「なかったからコンビニで買ったよ」
「急須と湯飲みは家から運ばせました」
「ふむ」
神崎修司はお茶を自分のマグカップで飲んだ。これはいとこの瑞穂が買ってきたプレゼントだ。
「で、俺は君たちのパパになったのか?」
「ひどい、ママとしたくせに」
「それは遥がやれって言ったからだろう」
「うちのママ、嫌いですか?」
「絢香ちゃん、そうじゃないんだけど……」
神崎修司はちょっと考えてから「聞いていいかわからないんだけどさ」と言った。 
遥と絢香が神崎修司の顔を見つめた。 
「リュウジって誰だ?」
「清河龍司、親父だよ。陰陽師だったんだ」
遥が三年前に死んだということや娘二人に巫女の修行をさせた厳しい父親だった話を遥は神崎修司に聞かせた。
麗華とセックスしながら死んだとは言わなかった。けれど遥はそれを知っている。
「そうか、麗華さんの旦那さんか」

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