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官能リレー小説 - ハーレム

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神アプリ 96

「どうぞ」

 木崎新一(きざきしんいち)がノックの音に入室許可の応答をすると、木目調のドアが開いた。

「失礼します」

 と入ってきたのは森本朝子。常盤女学院高等部で1年生の数学を受け持っている正規教職員だ。

「森本先生。どうかなさいましたか?」

 3限が始まって数分経った時間帯。執務机の横に移る新一の背後には、自然の光を取り入れる窓が見受けられる。しかしその光だけでは薄暗いので、蛍光灯が点いている。

「今朝お伝えした彼が見られました」
「何だって!? い、今どちらに!?」
「こちらです……」

 朝子が一歩横へ移ると、彼女の背後にあったドアから青年が入ってきた。
 今朝、朝の連絡会にて、朝子から教職員の間に回された青年の顔写真のカラーコピー。新一はそれを、ここで、校長から受け取っている。その時に受けた畏怖尊敬の戦慄を何倍にもした衝撃が、今まさに身体中を駆け巡っていた。

「ま、まさかっ……」
「へぇ、これが理事長か」

 彼は心底無関心な調子で呟くと、朝子の腰を抱く。朝子は白い頬に上気を広げ、しなだれかかっていった。

「は、はい。理事長を務めている木崎新一と申します。どうぞ、お見知り置きを……」

 背筋を正し、45度に腰を曲げる新一。朝子を連れてその前を通り過ぎた彼は、ドカ、と執務椅子に腰を下ろした。

「その様子だと俺のことは知ってるよね?」

 青年は新一の椅子を回し、傍らで控えている朝子の尻を撫で回す。朝子は新一がいる手前、恥ずかしそうに顔を赤らめているものの無抵抗に腰を震わせているだけだった。

「も、もちろんです! 五十嵐翔真様ですよね?」
「うん、そう。よろしく。よくやったぞ朝子。ご褒美だ」

 彼がそう言うと、堪えていたかのように朝子はたっぷりと吐息を吐き出して表情を蕩かし、薄い青色のスキニージーンズに差し込んでいる足を折り、彼の足の間に身を納めた。

「まあ、座れよ」

 執務机の前にある応接用のソファの方を顎で差す翔真。
 オレンジ色の七分袖のインナーに薄手の白いブラウスを羽織っている朝子が彼のベルトを寛げていく様子にムラムラしたものを覚えている新一は、彼のその命令に反応し、惜しい思いに駆られながらそそくさとソファへ移る。
 カチャカチャ、と金属がぶつかり合うような音が止むと、微かな衣擦れの音が鳴る。机の縁の向こうにピョコン、と顔を出した男性器の先端が、彼の方を窺っている新一の目にも映った。

「灰皿がないな?」
「も、申し訳ありません。校内は喫煙所以外禁煙となっておりまして……」
「はあ? 分かってないなあ。一服はしゃぶらせながらが基本だろう?」

 彼の股座に寄せられている朝子の顔が蠢き、舌がのらりくらりと屹立の裏側を舐めずっている。その横顔は紅潮していて、彼を見上げている目付きはゾクゾクするほど色っぽい。

「さ、左様でございますね……直ちに灰皿の方を──」
「もう後でいいよ。先に話を済ませよう」

 翔真は机に乗せていた手を朝子の頭に移し、ショートボブの髪を撫でた。朝子は、熱い吐息を吐き出して、ベッタリと張り付けた舌を肉柱の先へ登らせていった。

「は、はい。それで、どのような……?」
「大学を出たら、俺をここで働かせて欲しいんだよ」

 栗色の髪を撫でられて心地良さそうに目を細めている朝子は、舐め濡らした剛直にぽってりとした唇を押し付けてキスの雨を降らせていく。求める気持ちがジーンズのクロッチにまで広がりそうなのか、片手でずり下げようとしていた。

「おお、なんと! 翔真様が仰られるのであれば、この木崎、理事会になんと言われようともその件は押し通しましょう! 教員採用ということになるのでしょうか? それとも事務方がご希望で?」
「“ヤる”ことは決めてるから建前の役職は何でもいいよ。経費が回る無理のない程度に給料も弾んでくれ。それから就職に向けて、お前には下準備を進めてもらう」

 ジーンズを剥いて赤いショーツを露にした朝子は、誘うように尻を揺らしながら陰嚢に舌を及ばせていった。新一の視点からでは、肉幹の先端付近で折り返す彼女の右手しか見えない。

「私にできることなら何なりと。翔真様のお役に立てるなら身を粉にする所存でございます」

 理事長室に広がる艶かしい息遣いと湿った音に、新一は朝子の様子を見下ろしている翔真を注視しながらムズムズとざわく息子のポジションを調整した。

「心強いな。まずはこの学校に関わる人間のリスト、それから生徒の保護者のリスト、あとはPTAのリスト……それらを準備して欲しい。学校に関わる人間のリストは教職員の分を抜いてもらっていいから」

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